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編み物が病気の緩和・抑制に効果 高血圧やうつ病、認知症など

2018/3/18(日) 10:00配信

The Telegraph

【記者:Sarah Knapton】
 編み物を「処方」することで英国民保健サービス(NHS)に巨額の節約をもたらす可能性があるとする研究報告がこのほど発表された。編み物には血圧を下げ、うつ状態を緩和し、認知症の発症を遅らせる効果があるという。

 英慈善組織「ニット・フォー・ピース(Knit for Peace、平和のための編み物)」は、編み物が生活向上に役立ったとする1万5000人のボランティアの証言を受け、広範な医学文献を見直し、その健康効果について調べた。

 それによって分かったことは、編み物はヨガと同様にリラックス効果をもたらし、関節炎など慢性痛から気を紛らわせてくれ、また幸福感を高めることで血圧の降下や精神の覚醒ももたらすということだった。さらに編み物をすると孤独感や孤立感が減り、高齢者では「自分はまだ社会に役立てる」と感じることにもつながるという。

 英国ではNHSが毎年20億ポンド(約3000億円)以上を血圧治療に、約3億ポンド(約450億円)を抗うつ剤に支出している。また認知症関連の支出は260億ポンド(3兆8000億円)、慢性痛には数十億ポンド(数千億円)を支出して取り組んでいる。

 こうした中、今回の報告書では、編み物が高齢に関連する多くの症状に対処するための安価な方法になり得るとの結論が導きだされた。論文の著者らは「研究によって、初期治療、特に一般医による治療で危機が高まっていることが示された。今こそ想像力にあふれた、より創造的な方法を取り入れる時だ」と述べ、「技能と創造性を発揮する趣味として、編み物は治療に応用できる可能性がある。それが身体的・精神的な健康に良いと示唆する研究は数多くある」と説明した。

「ニット・フォー・ピース」は元々、ルワンダ大虐殺(ジェノサイド)および内戦で夫を亡くしたフツ(Hutu)人とツチ(Tutsi)人の女性たちのための収入源を確保するプロジェクトとして始まった。プロジェクトは、孤児らのためにセーターを編む女性たちへの作業賃を、支援者がチャリティーを通じて支払うという仕組みが取られている。

このプロジェクトはすぐにインド、パキスタン、バングラデシュ、ネパール、アフガニスタンにも広がった。

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最終更新:2018/3/18(日) 10:00
The Telegraph

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