ここから本文です

お使いのInternet Explorerは古いバージョンのため、正しく表示されない可能性があります。最新のバージョンにアップデートするか、別のブラウザーからご利用ください。
Internet Explorerのアップデートについて

ミャンマーで英雄になった日本人「カネコ」とは? 世界一過激な格闘技で王者、閉店後のラーメン店で猛特訓

3/21(水) 7:00配信

withnews

 ミャンマーに「世界一過激な格闘技」があるのを知っていますか? なんとグローブをつけずに殴り合い、ほとんどの格闘技で禁止されている頭突きもあり。故意でなければ金的さえも許され、流血はあたりまえ、それが「ラウェイ」です。昨年12月、金子大輝選手(23)が日本人として初めて現地で王者になりました。体操選手の道をあきらめ、就職に失敗し、試合では連戦連敗。めげずに深夜のラーメン店で特訓を積み、やっとつかんだ栄光でした。(朝日新聞ヤンゴン支局長兼アジア総局員・染田屋竜太)

【動画】「バスッ」「ボコッ」会場に響く鈍い音 過激すぎる格闘技「ラウェイ」王者カネコ誕生の瞬間

「挫折ばかりの人生」 たどり着いたラウェイ

 昨年12月10日午後、ミャンマーの最大都市ヤンゴンにある「テインピュー・ミャンマー・ラウェイスタジアム」。リングに倒れた、赤いトランクスのミャンマー人王者が苦しそうに顔をゆがめたまま、カウント10が告げられると、リング上の金子選手は顔をくしゃくしゃにして涙を流しました。

 「これまでのいろいろな思いがこみあげた」

 ミャンマーに四つしかないタイトルを、日本人が始めて手にした瞬間。歴史的な快挙でした。

 数百年という伝統を持ち、かつては王様の前で披露され、専用のスタジアムも複数あるラウェイ。日本なら相撲にたとえられるでしょうか。

 これまでミャンマー国内のタイトルをとった外国人はカナダ人が1人いるだけで、あとはすべてミャンマー人でした。

夢中になった「グラップラー刃牙」

 「僕の人生は挫折の繰り返しなんです」と金子選手は言います。
 埼玉県生まれ。両親はともに体操選手で、弟もインターハイの個人総合で優勝する実力の持ち主。小さい頃から体操選手を目指して練習に明け暮れていました。

 ところが高校3年の時、酷使した左肩を激痛が襲います。

 「生活の全部をかけてきた体操がなくなると、何をすれば良いのか、自分でも分からなくなった」。

 そんなとき夢中になったのが、格闘技マンガ「グラップラー刃牙(ばき)」でした。

コーチに「素質がある」

 大学に入ると、おそるおそる近所の格闘技ジムの門をたたくことに。

 まったくの素人でしたが、体操で培ったしなやかな体使いが、コーチに「素質がある」と見込まれました。

 総合格闘技やキックボクシングの試合に出場。自分の限界を目指す孤独な闘いだった体操に比べ、相手と一対一の勝負で自分の成長を実感できる格闘技の魅力にとりつかれます。

 ですが、親を安心させようと、進路には警察官を選びました。痛みを引きずっていた左肩も手術することに。

 ところが、手術と警察官の採用試験が重なって負担になったこともあり、試験に落ちてしまいます。

1/4ページ

最終更新:3/21(水) 7:00
withnews