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【詳報参院決算委】森友への「口裏合わせ」依頼認める

4/9(月) 10:09配信

朝日新聞デジタル

■安倍晋三首相らが出席して参院決算委員会が開かれました。自衛隊のイラク派遣時の日報問題、財務省の決裁文書の改ざん問題などをめぐり、論戦が交わされました。タイムラインで追うとともに、朝日新聞政治部で国会を担当する斉藤太郎記者が解説しました。

【写真】参院決算委で、自民議員の質問への答弁の中で頭を下げる財務省の太田充理財局長

○斉藤太郎記者の経歴 2005年から政治部記者となり、09年に民主党が政権奪取する際の国会対応などを取材。与党の「ごり押し」、野党の「ちゃぶ台返し」の攻防を幾度となく見てきたが、的を射た野党の追及が国会のだいご味だと思っている。1975年、米国アラスカ州生まれ、東京育ち。学習院大学卒。


■(解説)森友「口裏合わせ」と日報発見、与党は深掘りせず 野党も反射神経欠く

 自衛隊のイラク派遣の活動報告(日報)の存在が明るみになってから初めて、安倍晋三首相ら全閣僚が出席して開かれた9日の参院決算委員会。追及材料が山ほどあったにもかかわらず、多くの議員らは事前に準備した質問を繰り返すばかりだった。とりわけ野党の質問姿勢が「反射神経」に欠いていた印象をぬぐえない。

 今日の質疑の中で出てきた新事実は、大きく二つ。一つは森友学園への国有地売却問題で、ごみ撤去にからむ「口裏合わせ」を森友側に求めていたと財務官僚が認めたこと。もう一つは、日報問題をめぐり小野寺五典防衛相が唐突に「先ほど、事務方より『南スーダンPKOの日報が確認された』と第一報があった」と答弁したことだった。

 ともに与党議員の質問に対して飛び出した答弁。政府側が答弁する場をわざわざ「演出」した形だ。それを示すかのように、「(地検の)捜査が進行中」「省内で調査を進めている」という政府の釈明を突破して、与党議員がさらに深掘りすることはなかった。

 こうした新事実に対し、野党議員たちは準備した質問やパネルに従って質問するばかり。公文書改ざんや文民統制といった政治の関与が疑われる問題が取りざたされたにもかかわらず、これでは安倍首相は余裕しゃくしゃくで切り抜けられただろう。

 質疑を聞いていたある与党幹部は「(政治の関与が)疑われるけど、証拠は出てこないでしょ」と語った。やはり、国会という公開の場での追及がすべてなのだ。アドリブを利かせ、国民の関心事に寄り添いながら、首相の本音に迫ってほしかった。(斉藤太郎)


■参院決算委終了 11日に衆院予算委集中審議(17:08)

 安倍晋三首相らが出席した参院決算委員会は午後5時8分に終了した。約7時間の質疑で、財務省による決裁文書の改ざん問題や、自衛隊のイラク派遣時の日報問題などをめぐり論争が繰り広げられた。11日には衆院予算委員会で集中審議が予定されており、野党は引き続き首相に対する追及を強める構えだ。


■首相「自衛隊の違憲論争に終止符」9条改憲に改めて意欲(16:50)

【憲法改正】安倍晋三首相が憲法9条に自衛隊の存在を明記する改憲に改めて強い意欲を示した。藤末健三氏(国民の声)が「国論が二分される」などを理由に9条改正反対を訴えたのに対し、首相は「自衛隊の諸君の違憲論争に終止符を打つのは、防衛政策の基本ではないか」と述べた。

 国論が二分される可能性について、首相は「懸念は理解できる」としつつ、「(改憲に向けた)国民投票になれば、どんな項目でも大きな議論になる。議論にならないものはないだろう」と強調した。


■社民「日報隠した自衛隊、憲法明記は論外」(15:50)

【日報問題】文民統制(シビリアンコントロール)が機能しているかに疑問符が付くなか、安倍晋三首相が目指す憲法改正に対する野党議員の反発が強まっている。首相が「公文書書き換えや日報問題により、行政全体の信頼が損なわれた。責任を痛感している」と述べると、又市征治氏(社民)は憲法9条に自衛隊の存在を明記する首相の改憲案を持ち出し、「1年以上も日報を隠し、大臣に報告もしない。文民統制が不全に陥っている。こういう自衛隊を今、憲法に明記するなんてまったく論外の話だ」と批判した。


■会計検査院長「よもや書き換えとは…」(15:45)

【森友問題】「よもや、書類が書き換えられているという思いには至らず……」。会計検査院の河戸光彦院長は、財務省で改ざんされた決裁文書をもとに会計検査院の報告書を国会に提出していた責任を又市征治氏(社民)にただされ、こう釈明した。

 会計検査院は、各省庁などが税金の無駄遣いをしていないか監視する組織。森友学園への国有地売却で、昨年11月22日に調査結果を国会に報告し、国が売却価格を算定する際に使ったデータの根拠が不十分だった、と指摘していた。

 河戸氏は「真正でない資料が提出されたことは極めて遺憾であり、あってはならないこと」と強調。ただ、又市氏から「財務省にだまされていたわけですよね」と追及されると、「会計検査院が厳しい批判をいただいていることは承知している」と述べ、今後は「文書が改ざんされている可能性に留意し、信憑(しんぴょう)性について確認するよう徹底したい」と語った。


■首相「普通、指示は口頭」「徹底してほしかった」(15:25)

【日報問題】昨年2月の稲田朋美防衛相(当時)による日報探索の指示が、防衛省・自衛隊全体に伝わっていなかった可能性がある問題で、安倍晋三首相は「指示をしっかり徹底していただきたかった」と述べ、防衛省・自衛隊内で大臣指示の徹底が不十分だったとの認識を示した。石井苗子(みつこ)氏(維新)への答弁。

 防衛省の説明によると、稲田氏は「イラクの日報は本当にないのか」と口頭で「指示」したが、統合幕僚監部の幹部がこれを組織全体に伝達していなかった。首相は「普通、指示は口頭で行う。(稲田氏の指示は)口頭で『もう1回、しっかり探すように』という趣旨だったと思う。それはしっかり徹底していただきたかった」と苦言を呈した。

 石井氏は「男性ばかりのところ(防衛省・自衛隊)で女性(の稲田氏が)がトップで、忠誠心に欠けたと思わないか」とも質問。首相は「防衛省・自衛隊が保守的な組織であるのは事実だが、今は随分変わった。多くの女性の幹部候補生が誕生している」と釈明した。


■共産、稲田氏らの国会招致を要求「日報隠蔽問題の究明を」(14:40)

【日報問題】仁比聡平氏(共産)は「日報隠蔽(いんぺい)問題の真相の究明が必要だ」と追及。昨年2月に「(日報を)見つけることはできなかった」と国会答弁した当時の稲田朋美元防衛相を国会に招致するよう要求した。当時の防衛省の黒江哲郎事務次官、岡部俊哉陸上幕僚長らの招致も求めた。

 仁比氏は日報問題をめぐり進められている調査について「防衛省任せにすることは断じてできない」と批判。小野寺五典防衛相は、イラク日報を資料要求した国会議員への開示時期について「今月半ば、あるいはできる限り速く開示・不開示をしっかり示したい」と述べた。


■メモ棒読みでかわす首相 丁々発止の論戦もっと

○寸評(斉藤記者) 自衛隊のイラク日報問題をめぐり、共産党の仁比聡平さんが質問を繰り出しています。「情報公開請求に対して、内局と統幕、陸幕が手続きをすることになっている。1年以上にわたって隠そうとしていたんじゃないですか」。組織的な隠蔽(いんぺい)があったのではないかという観点から問いただしています。防衛官僚たちに事実関係を問うた後、安倍晋三首相に追及の矛先を向けました。

 ところが首相は「シビリアンコントロール(文民統制)に関わりかねない」と午前と同じ答弁を繰り返し、答弁メモの棒読みでかわしました。仁比さんが首相にさらなる答弁を求めましたが、決算委員会を仕切る二之湯智委員長は首相を答弁者として指名せず、小野寺五典防衛相や防衛官僚ばかりが答えています。

 国会で首相が答弁に立つ機会はそう多くありません。首相と野党議員の丁々発止の論戦をもっと見たいと思います。


■防衛相「先ほど『南スーダンPKOの日報が確認された』と第一報」(13:50)

【日報問題】防衛省が存在しないとしていたイラク派遣時の活動報告(日報)が見つかった問題を取り上げ、再発防止策について尋ねた若松謙維(かねしげ)氏(公明)の質問に対し、小野寺五典防衛相が「新たな日報問題」があることを明かした。「新たに1件、報告させていただく。先ほど、事務方より『南スーダンPKOの日報が確認された』と第一報があった」と述べた。

 小野寺氏はこの答弁で、「詳細な事実関係は調査中」と述べるにとどめたが、「防衛省として、当時の情報公開請求などについて不適切な対応があったと考えざるを得ず、防衛大臣として改めておわびを申し上げる」とした。防衛省が近く報道陣に詳しい説明を行う見通し。


■首相、声荒らげた後は冷静答弁 過去の反省か

○寸評(斉藤記者) 「違憲ではないと申し上げているんですよ!」。安倍晋三首相が声を荒らげる場面がありました。集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法制について、民進党の小西洋之さんに「安保法制が憲法違反となったら議員を辞めないのか」と繰り返し問われ、思わずカッとなってしまったようです。

 「イライラ答弁」は政権にとって命取りになりかねません。首相自身、昨年2月に森友問題をめぐり「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と言い切り、その後の野党の追及を強める結果を招きました。

 首相は「違憲ではない」と憤った後は、同じ小西さんの安保法制についての質問に対し、努めて冷静に答弁しているように見えます。過去の反省があるのかもしれません。


■首相、民進の辞任要求に「3回連続で3分の2」 午後の質疑再開(13:00)

【森友問題】参院決算委員会は昼休みを挟み、午後1時に質疑が再開された。公文書改ざん問題などを追及した藤田幸久氏(民進)が「安倍晋三首相には任命責任ばかりでなく、結果責任もある。潔く辞任すべきだ」と首相に辞任を要求。首相は「国民の(総選挙での)負託、公約を果たしていく」と強く否定。「私が(自民党)総裁として戦った総選挙で、3回連続で3分の2の議席を与党にいただいている」とも強調した。


■参院の決算委、テーマは多岐 スキャンダル追及の場にも

○寸評(斉藤記者) 参院決算委員会は、国の予算が正しく執行されているかなどを審査する委員会です。テーマは多岐にわたるので、スキャンダル追及の場ともなります。

 ただ、「参院は決算を重視すべきだ」と考える議員は少なくありません。衆院と参院の「二院制」をとる国会。予算委が「花形」となる衆院との違いをみせないと、参院の存在意義が疑われてしまうからです。

 参院には行政監視委員会も別にあります。そちらで公文書の扱いをめぐる骨太の議論があっていいかもしれません。


■責任は官僚? 政権目立った「守りの姿勢」 午前を振り返って

○寸評(斉藤記者) 午前の参院決算委員会の質疑が終わりました。論戦の焦点となったテーマは二つ。財務省の公文書改ざん問題と、防衛省が存在しないとしていた自衛隊のイラク派遣時の活動報告(日報)が見つかった問題でしたが、政権の「守り」の姿勢が印象に残りました。

 安倍晋三首相と小野寺五典防衛相は「うみを出し切る」と内部調査を進める方針をそろって繰り返しました。しかし、一連の問題は、誰がどのような指示で行ったのか。ねらいは何だったのか。こうした国民が当然抱く疑問に、政府側は「(地検の)捜査が進行中」「省内で調査中」を理由にまだ明らかにしようとしません。

 首相も閣僚も与党議員も、官僚を「うみ」扱いして距離を置き、自分たちを「安全圏」に置いているように見えます。自民党の西田昌司さんは財務官僚を「ばかか!」と罵倒したのに対し、首相には厳しい追及をしませんでした。

 責任の所在を切り離して政権存続をはかろうとする姿勢に、民進党の藤田幸久さんはその後の質問でこう指摘しました。「政治家が官庁に責任を押しつけて、逃げ切りを図る連鎖反応が起きていないか」


■「改ざん・総選挙」批判に、首相は旧民主政権攻撃

○寸評(斉藤記者) 質問者が野党議員になり、安倍晋三首相が「論戦モード」になってきました。財務省の決裁文書改ざん問題などをめぐり、民進党の大島九州男(くすお)氏が昨年10月の衆院選について「解散・総選挙ではなく改ざん・総選挙だ」と批判すると、首相は「決裁文書を精読しても、今までの(政府の)説明が崩されるものは入っていない」と反論しました。

 なぜ「改ざん・総選挙」なのか。昨年9月に首相が衆院を解散した時点では改ざんが明らかになっていなかったためです。この日の質疑では、昨年2月20日に財務省理財局の職員が森友学園側に電話し、口裏合わせを求めたことが初めて明らかになりました。

 首相は5分ほどかけて延々と答弁し、「約束していないことを行う、約束したことをやらないことが、まさに選挙の正当性を失うものではないか」と締めくくりました。これは、旧民主党政権を暗に批判した発言でしょう。民主党政権は消費税率引き上げ方針を決めた際、世論から「公約違反」と厳しい逆風にさらされました。

 大島さんは民主党出身の議員。民主党政権への手厳しい批判は、首相が国会論戦で局面打開を図る際の常套(じょうとう)手段になっています。


■参院の野党第1党は民進 立憲ではなく…

○寸評(斉藤記者) 午前11時過ぎ、野党議員に質問の順番が回ってきました。まずは民進党の大島九州男さん。名前の通り九州の福岡県出身で、「くすお」と読みます。参院では民進が圧倒的な野党第1党です。今日の質疑時間の割り振りをみると、立憲民主党が10分間なのに対し、民進は1時間半余りを確保。時間に見合った中身のある論戦をして存在感を示さないと、どんどんと立憲の陰に隠れてしまうと思います。


■小野寺防衛相「文民統制への疑念、仕方ない」(10:40)

【イラク日報問題】「ご指摘はもっともだと思います」。イラク日報問題をめぐり、小野寺五典防衛相は自民党の滝沢求氏から「シビリアンコントロール(文民統制)は機能していない、という批判は当然だ」と問われたのに対し、こう答弁した。

 小野寺氏はシビリアンコントロールを「文民がしっかり管理することが戦前の軍の暴走を防ぐ最大の役割」と位置づけた上で、「私どもの命令が末端の部隊まで届き、部隊が把握したことを政治レベルに報告することがなければ、シビリアンコントロールに疑念をもたれても仕方がない」と述べた。


■麻生財務相、改ざん調査「中間報告」改めて応じない考え(09:45)

【森友問題】麻生太郎財務相は、財務省内で進めている公文書改ざんの原因究明に向けた調査について「(地検による)捜査が継続している。しばらく時間をいただかないといけない」と述べ、野党が求めている調査の「中間報告」には応じない考えを改めて示した。羽生田俊氏(自民)への答弁。

 麻生氏は「きちんとした調査をしたい。(財務省職員が)みんながみんな、聖人君子というわけではない」と切り出し、「不心得な人もいると覚悟した上で、(文書管理の)制度をつくり上げないといけない」と強調。電子決裁などによる改ざん防止に取り組む考えを示した。


■国会の爆弾男、陳謝の局長に「ばかか!」

○寸評(斉藤記者) 最初の質問者は自民党の西田昌司さん。野党時代に当時の前原誠司外相を厳しく追及して辞任に追い込んだ人で、「国会の爆弾男」とも呼ばれています。

 さて、今日はどうか。シビリアンコントロールをめぐり、政権が苦境に追い込まれているイラク日報問題について安倍晋三首相に問い、初めての陳謝の場を演出。続いて、森友学園に「口裏合わせ」を依頼したことを認める答弁を財務省から引き出し、自民党の「切り込み隊長」の役割を果たしました。

 森友学園側に虚偽の説明を求めたことを陳謝した太田充理財局長に「ばかか!」と一喝。ただ、首相には「苦言を申し上げたい。国民に姿勢を示してほしい」と詰め寄りながら、首相に答弁を求めずにデフレ問題に話題を移しました。さすがに野党時代と違って、攻めきれてはいません。


■財務省、森友学園側への「口裏合わせ」依頼を認める(09:10)

【森友問題】財務省の太田充理財局長は、森友学園への国有地売却で値引きの根拠とされたごみの撤去について、財務省理財局が学園側に「口裏合わせ」を依頼したことを初めて認めた。「誤った対応であり、大変恥ずかしく、大変申し訳ない。深くおわびを申し上げる」と陳謝した。

 西田昌司氏(自民)への答弁。この問題についてはNHKが4日、理財局職員がごみの撤去について学園側に電話で「トラックを何千台も使ってごみを撤去したと言ってほしい」などとうその説明をするよう求めていたと報じ、財務省が事実関係を調査していた。


■首相「極めて遺憾、おわび申し上げたい」自衛隊イラク日報問題(09:05)

【イラク日報問題】安倍晋三首相は、防衛省が存在しないとしてきたイラク派遣の際の自衛隊の活動報告(日報)が見つかった問題について「極めて遺憾だ。行政府の長として国民におわび申し上げたい」と陳謝した。日報の存在が明らかになった2日以降、首相が国会答弁に立つのは初めて。

 首相は「シビリアンコントロール(文民統制)に関わりかねない」として、徹底した調査を行う考えを示した。


■安倍首相、日報存在発覚後初の答弁 参院決算委スタート(09:00)

 財務省の決裁文書の改ざん問題、自衛隊のイラク派遣時の日報問題、厚生労働省の裁量労働制に関する不適切なデータ問題……。安倍政権の不祥事が次々と明るみに出るなかでの参院決算委員会が午前9時、始まった。特に日報問題は存在が明らかになった2日以降、首相が国会答弁に立つのは初めて。安倍晋三首相や小野寺五典防衛相、麻生太郎財務相への厳しい追及が予想される。

 午後5時ごろまでの7時間コース。午前は自民党と民進党、午後1時からは民進、公明党、共産党、日本維新の会、社民党、希望の党、立憲民主党の議員らが質問に立つ予定だ。

朝日新聞社