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大分編:蛇口をひねれば温泉が!――別府で働くゲームプログラマーのリアルなエンジニアライフ

4/12(木) 5:00配信

@IT

 こんにちは。「fuzz 別府支社」の安達です。大分県大分市出身で、2016年の別府支社立ち上げとともに東京からUターンしました。

温泉(いちのいで会館)

 「U&Iターンの理想と現実:大分編」、第1回「東京のゲーム会社が『別府』で歓迎された理由――温泉Tシャツで知事と握手!」では、fuzzの成り立ちや会社のポリシー、別府支社がなぜできたのかを社長の對馬より紹介しました。

 今回からは私が、別府に住んでみて思ったことや感じたことを、正直に、リアルに、思うがままに書いていきます。

●別府のエンジニアライフ

 最初に「エンジニアが温泉郷なんかに住んで実際どうなのか?」をお話しします。

 私は大分県以外にも、福岡に6年、東京に1年ほど住んでいたことがあります。それらの都会と別府との一番大きな違いは「暇がある」ということです。

 「暇」という言葉に悪い印象を持つ人がいるかもしれませんが、別府の「暇がある」は、「仕事がない」ではなく、「仕事以外にやることがない」という意味です。

 思えば東京にいたころは、平日はもちろんのこと土日の予定もめちゃくちゃ埋まっていて、「2~3カ月の間、土日の予定に空きがない!」という状態でした。東京は何かしらのイベントが土日にありますし、飲みに誘われることも多かったので、つい断ることもなく予定を入れまくっていました。

 別府での生活は、それまでとは打って変わって“暇”です。

 平日は夜7時ごろに仕事が終わり、その後の予定も土日の予定も特にありません。「寂しいじゃないか!」と思うかもしれませんが、そうでもないのです。人間面白いもので、暇になると「何か楽しいことをしたい!」という衝動に駆られ、いろいろなことをやり始めるのです。

 そのころ仕事終わりや休日には、こんなことをやっていました。

・今までやったことがない分野の開発にチャレンジ

別府温泉を広めるようなWebシステムを作ってみたりしていました。今も気の向くままに自分が手を付けたことがないような技術に取り組んだりしています。

・遊べるインターフォンを作ってみる

会社のインターフォンがなかったので、別府にIターンした同僚と作りました。

・ご当地グルメ情報を共有してみる

飲み屋や飯屋にふらふらと行き、おいしかったお店を独自にリサーチし、Facebookに投稿しまくりました。別府の飲食店はほぼハズレなし。都会に比べて確実に安くてうまい!

・彼女を作ってみる

できた!

・温泉に入りまくってスタンプを集める

参考リンク:別府八湯温泉道

・ゲーム普及活動をしてみる

当時、大分にはなかなか遊べる場所がなかった「アナログゲーム会」を開いて、別府大会などを開催しました。今では大分にもボードゲームカフェが出来ました!

関連ブログ:ボードゲームサークルの活動記録

 これらは仕事とは一切関係のないことです。福岡や東京にいたころは、何か「外的要因」に振り回されている感があったのですが、別府には外的要因がほぼないので、自分の「内から出る開発意欲」に従ってモノを作っている感があります。それはどこか山籠もりや合宿などと似ているのかもしれません。私はエンジニアとして居心地の良さを感じています。

●地方ってどうよ

 次に、都会の方や地方出身だけど今は都会で働いている方が少しは思っているかもしれない「地方への疑問」に、私なりにお答えします。

 大前提として疑問の答えは、その地域により異なります。「都会」と「地方」という2つの分類だけでは語るのは、今日の運勢を血液型で占うぐらい大ざっぱです。この回答は、別府を想定したもの、および個人の主観であることを先にお断りしておきます。

Q 地方って「車が必須」でしょ?

A 家族構成などにもよるので一概には言えませんが、一人暮らし、かつ駅の近くに住んでいれば、車は不要だと思います。

 ちなみに私(別府駅の近くに住んでいる)は、車は持っていないし、車が必要な機会はほぼありません。スーパーやデパートは徒歩圏内にそろっていますし、飲み屋も近いし、休日に県外などに遠出したいときはレンタカーを借りれば十分です。

 また、別府は観光地なので、他県への移動手段も特急電車やバスなどがそろっています。

Q 地方って「村社会」じゃないの?

A 地方ときくと、「よそ者」が敬遠される排他的なイメージがあるかもしれませんが、別府はむしろ「よそ者大歓迎」なのです。

 「別府市民憲章」に別府市民の市民性が出ています。

 別府はベースが観光の街なので、観光をなりわいとしている人が多くいます。市長のFacebookによると、別府市で働いている人の9割が観光に携わっているそうです。そのため「よそから来てくれる人を歓迎する」という文化があるのです。

 別府に移住して2年、私も遊びに来てくれる知り合いをいろいろなところに連れて行って歓迎するクセがつきました。これが別府市民の性なのか……。

Q 他のエンジニアとの交流はあるの?

A 正直に言うと、あまりありません。

 全く交流がないわけではないのですが、そもそもゲーム系のクリエイターがあまりいません。

 別府はベースが商業の街なので、工学系の土壌がさほどなく、クリエイターもどちらかというとWebの方が、ゲーム系より多い印象です。

 その辺は本当にこれからだと思います。今後、ゲーム系などさまざまなクリエイターが集まってくれるとより面白くなると思います。そのための第一歩を弊社が踏み出したので、続いてくれる企業や個人が今後現れてくれるとうれしいです。

●「別府の温泉はスゴイ」って言いたい

 別府のエンジニアライフの何がスゴイかというと、一言でいえば「日常に温泉がある」ことです。

 「日常に温泉がある」とはどういうことかというと、例えば「蛇口をひねれば温泉が出てくる」というウソのような本当があることです。全ての住宅がに標準装備ではありませんが、「温泉付きマンション」や「温泉付き一軒家」では、もれなく自宅の蛇口をひねったら温泉が出ます。

 「徒歩圏内に温泉施設がある」も「日常に温泉がある」といえるでしょう。

 fuzz別府支社がある別府駅周辺だけでも、徒歩圏内で入れる温泉施設は30以上あります。弊社から一番近い温泉の「不老泉」や「駅前高等温泉」は、徒歩1分くらいで行けます。「ちょっと休憩がてら温泉入ってきます」がリアルに実行可能ですし、私も社員も何回かしたことがあります。

 なぜこんなに温泉が多いのかというと、別府はとにかく「湯が出まくる」からです。「日本温泉協会」の調査によると、「源泉総数」「総湧出量」共に日本一です。

源泉総数1 別府温泉郷 22172 由布院 8793 伊東 649総湧出量1 別府温泉郷 8万3058(L/m)2 由布院分 4万44863 奥飛騨温泉郷 3万6904(出典:「温泉統計ベスト10」~『温泉』通巻859号、一般財団法人日本温泉協会、2014年)

 また、温泉には「泉質」があり、通常の温泉郷は1~2種類が普通ですが、別府は7種類の泉質温泉に入れます。

泉質別府市には10種類ある掲示用泉質のうち、7種類の泉質が確認されています。(出典:「温泉データ」~別府市公式ホームページ)

 別府市民にとって温泉は、「日常」です。私も週5くらいで温泉に行っており、自宅の風呂をあまり使いません。このような人は別府に多いと思います。

●別府の街のリアルな景色

 最後に別府の景色を紹介します。

・海の景色

 すぐ近くに海(別府湾)があります。湾でとれた新鮮な魚介類は、旅館や飲み屋で食べられます。

・山の景色

 別府のシンボル「大平山」は、扇を逆さに広げたように見えることから、「扇山」とも呼ばれてます。

 山々を越えると。大分のもう1つの温泉名所「湯布院」が見えてきます。別府は海などを見ながら温泉に入れますが、湯布院は山や雪を見ながら温泉に入れます。どちらも絶景です。

・夜景

 別府は夜景もとてもきれいです。私は、「十文字展望台」や高速道路の「別府湾サービスエリア」から見る夜景が好きです。

 いかがでしょうか? 少しでも「別府に住んでみたいな」と思っていただけたなら、記事を書いたかいがあります。「U&Iターンの理想と現実 大分編」、次回は移住サポーターへのインタビューなど、別府への移住に役立つ情報をお伝えします。お楽しみに!

●筆者プロフィール

「fuzz」別府支社 支社長 安達圭司
大分高専を卒業後、福岡で6年間ゲーム会社に勤務。その後東京で1年間フリーランスとして活動したあと2016年に地元大分へUターン。
日々、別府温泉を堪能しながらゲーム作りにいそしんでいる。

最終更新:4/12(木) 5:00
@IT