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日野自動車がVWと包括的連携、狙いは?

4/12(木) 19:42配信

ITmedia ビジネスオンライン

 日野自動車と独Volkswagen Truck & Busは12日、商用車分野において包括提携に向けた協議に入ると発表した。自動運転などの次世代技術での連携に加え、アジアに強い日野と欧州での販売力があるVWが互いに生産体制などで保完し合い、シナジー効果を狙う。

固く握手する両社の経営トップ

 日野はトヨタ自動車が50.1%を出資する子会社である。日野の下義生社長は人材育成面などでトヨタグループとしての強みがあることは認めつつも、「商用車が直面している課題はトヨタにいるだけでは解決できない。VWとはお客様に提供できる価値という点で、将来のゴールイメージが合致していた」と、今回の提携の狙いについて語った。今後もトヨタとの関係は変わることはなく、トヨタ側からも今回の提携は賛同を受けたという。

●トヨタとの関係に影響はないのか?

 トヨタとVWはグローバルで競争関係にあり、影響が出てくることも考えられる。しかし下社長は、「確かに親会社同氏は競争関係にあるが、これからの自動運転、電気自動車(EV)、環境規制などの課題には乗用車よりもトラックやバスといった商用車がまず取り組まなければならないと感じてきた。それには仲間が必要だった。VWと協業することでよりスピーディーに価値が提供できる」と協業の意義を説明した。

●世界的な開発競争は激化の一途

 電気トラックや自動運転などの先端技術では世界最大手独Daimlerが先行し、中国ではBYD(比亜迪)などの新興勢力が台頭している。下社長は「(他社との)競争は新たなブレイクスルーを生む。中国の企業もコストだけではなく、生産量やビジネス面でも競争力を高めている。我々も中国でさらに良いビジネスをできるようにしていきたい」と語った。

 一方、Volkswagen Truck & Busのアンドレアス・レンシュラー最高経営責任者(CEO)は、「提携によってスケールメリットが出せる。技術開発を速められるだけでなく、投資や開発におけるコストの節約ができる」と協業のメリットを語った。具体的な協業の形については、「既存分野や先進的な技術分野どちらの分野でも協業していく。商用車向けの情報をやりとりできるクラウドプラットフォームであるRIOのサービスにも、日野自動車に参加してもらう可能性もある」と回答した。

 今回の提携の交渉が始まった具体的な時期やどちらから交渉を進めたかについて、下社長は明言を避けつつも「昨年6月の社長就任以降、話を進めてきた。交渉は(日野とVWの)どちらからということはなく、出会うべくして出会った」と話す。

 今後は、両社の経営トップが参加するアライアンス委員会を立ち上げて具体的な内容を詰め、「タイムリーな意思決定を行っていく」(下社長)という。今回の両社の提携が業界再編の契機となる可能性もある。