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イノベーション創出のために、政界と財界は何を目指す

4/13(金) 15:35配信

EE Times Japan

 今の政界と経済界の関係が続く限り、日本からイノベーションが生まれるはずがない――。小泉氏はそう言い切った。

小泉進次郎氏(右)とモデレーターの辻庸介氏(左)

 IT企業が多く所属する経済団体である新経済連盟(新経連)は2018年4月11日、都内で「新経済サミット2018」を開催し、マネーフォワード社長の辻庸介氏をモデレーターとして衆議院議員の小泉進次郎氏によるトークセッション「政界×経済界のあり方にイノベーションを」を行った。

 日本のイノベーション創出に向けて、政界と経済界は何を目指すべきなのか。小泉氏が語ったセッションの内容を紹介する。

●日本の課題は「スピード感」

 辻氏は小泉氏に、「強い指導者を持つ国やそもそも民主主義体制を取らない国家の経済成長が著しい世界情勢で、日本はどうあるべきか」と問いかけ、小泉氏はその返答の第一声に「北朝鮮という国の良しあしは全く別として、金正恩(朝鮮労働党委員長)にはすごく注目している」と答えた。

 その一番の理由として、「私と同い年である」(小泉氏)ためとする。金正恩氏の生年月日は不詳のため、小泉氏と同い年であることは未確定と前置きするが、「同年代の彼が世界地図を動かしている中で、日本の遅さに危機感を感じる」と話す。

 また、小泉氏は日本の意思決定の遅さについて、2018年3月に決議された中国の憲法改正を例に挙げた。日本と中国では政治体制が異なると前置きし、さらに憲法改正の是非を問う話はまた別の議論としたうえで、「あっという間に習近平(国家主席)の任期は撤廃。あっという間に(議論の方向性が一方向に)落ちていく意思決定の速度。この中国が隣にいて、戦後1回も憲法改正ができない日本。象徴的だと思う」(小泉氏)とする。

 その意思決定速度の違いは「民主主義国家の弱さと非民主主義国家の強さ」であり、それぞれの政治体制の好悪は別と前置きしたうえで「(意思決定の)スピードについては日本は考える必要がある」(小泉氏)と話した。

●テクノロジーのさらなる理解が社会課題の解決につながる

 小泉氏は、テクノロジーが関心事項の1つであるといい、「今までの政治家とミレニアル世代の政治家の違いの1つに、政治家として理解しておかなければならない知識にテクノロジーが入った」とする。

 続けて小泉氏は「詳しい細部のところまでは分からないが、できる限りAI(人工知能)サービスを提供している企業に出向いてサービス内容や研究開発などについて話を聞いている。これによって、今までの政治による社会課題の解決手段が法律や規制がメインだったものが、これからはテクノロジーで社会課題を解決するという発想を同時に持てている」とし、社会を前に進めていきたいと思うプレイヤーにはテクノロジーが「必須分野」(小泉氏)だと語った。

●経済界はもっと政界に外圧を掛けるべき

 また、小泉氏は新経連に対して「お願いしたいことは、政治の世界に外圧を掛けること」と指摘。特に、政府が今国会での成立を目指す働き方改革関連法案に関して経済界からの意見が少ないことを問題視し、「働き方改革が全くできていない政治と行政から言われて、なぜ(経済界は)黙っているのか」と小泉氏らしい言い回しを披露する。

 さらに、経済界が2017年11月に待機児童対策費として3000億円を負担する決定を行ったことに小泉氏は言及し、「なぜ官邸から3000億円を出せといわれて出すのか。(決定を行ったのは日本経済団体連合会だが、新経連加盟企業を含め日本全ての企業が負担する問題で)これを新経連に話すと『え、そうなんですか? 』と(新経連は)知らない(様子だった)。おかしいと思わないのか」と厳しく批判する。

 現在の日本は「政治は経済界の業界横ならびになる範囲でしか改革をやらない。経済界はアベノミクスで重厚長大産業がもうかっているし、あんまり(政界に意見を)いうといじめられるし黙っていよう」(小泉氏)という状況になっているとして、「今の政界と経済界の関係が続く限り、日本からイノベーションが生まれるはずがない」と断言した。

 辻氏は、働き方改革に関する提言を盛り込んだ新経連の政策提言「Japan Ahead2」を紹介し、政界に対する戦略提案を行うとした。

●“Day 1”の意思でどういう時代を作るか

 セッションの終盤、小泉氏は米AmazonのCEOであるJeff Bezos氏の言葉“Day 1”を引用。「2019年に平成が終わり、新しい元号が来る時を日本のDay 1だと思っている」として、「平成が始まった頃は、平成という時代をどのような時代にするかという意思をあまり持たずに30年間やってきた。私が今思っていることは、次の元号を迎える時にその次の時代をどういう時代にするかという意思を持っていたい」と語った。

 小泉氏は「新しい分野を作っていく。新しい民主主義を日本で、自分たちの自由や民主を語っていく。毎日がスタートアップの気持ちだね」とした。

最終更新:4/13(金) 15:35
EE Times Japan