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<門真一家殺傷>25歳被告に懲役30年 「心神耗弱」判断

4/13(金) 17:44配信

毎日新聞

 ◇大阪地裁判決 死刑求刑に「完全責任能力なかった」と結論

 大阪府門真市で2016年10月、自宅で就寝中の川上幸伸さん(当時43歳)を刺殺し、子供3人に重軽傷を負わせたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた無職、小林裕真被告(25)の裁判員裁判の判決が13日、大阪地裁であり、浅香竜太裁判長は懲役30年(求刑・死刑)を言い渡した。「被告は統合失調症の影響で心神耗弱の状態だった」と判断した。

 公判では、小林被告の責任能力の有無が争点となった。検察側は、事件の2カ月前からインターネットで侵入方法を検索し、凶器の短刀を準備したと指摘。無差別な襲撃で、計画性と完全責任能力があったと主張した。弁護側は、病気の影響で善悪の判断や行動を制御する能力を欠き、心神喪失状態で無罪だと反論していた。

 浅香裁判長は、計画性について「病気の悪化により攻撃性が高まっていた。2カ月前から具体的に計画していたとは言えない」と指摘。「被告が動機を語らず、検察側も立証できていない。自己の行動をコントロールできていなかった合理的な疑いが残る」として、完全責任能力はなかったと結論付けた。

 さらに、犠牲者が1人であることも考慮。完全責任能力があっても死刑ではなく無期懲役にあたると述べた。

 判決によると、小林被告は16年10月19日未明、面識のない川上さん方に侵入して一家4人を襲撃。川上さんを殺害し、長女(21)と次女(19)、長男(17)に重軽傷を負わせた。【遠藤浩二】

 ◇「なぜ私たちが狙われたのか」 動機、被告から一切語られず

 「最低でも無期懲役と思っていたのに」。極刑を求めてきた遺族は、判決後の記者会見で悔しさをにじませた。

 小林被告と関わりがなかった川上さん一家。「なぜ私たちが狙われたのか」。遺族が最も知りたかった動機は、小林被告から一切語られなかった。

 これまでの公判には、川上さんの子供3人も出廷。襲われた状況や家族思いだった父親との思い出を語り、「言い訳を続けて(被告が)生きていることが許せない」と訴えていた。

 しかし判決は有期刑。川上さんの妻千春さん(45)は「頭が真っ白になった。出所してくる恐怖に一生おびえないといけない」と、夫の遺影を手に涙を流した。【遠藤浩二】

最終更新:4/13(金) 20:55
毎日新聞