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住まい再建進まず=人手不足、足かせに―災害公営住宅も着工遅れ・熊本地震

4/13(金) 14:52配信

時事通信

 熊本地震から2年となるが、熊本県内では依然約3万8000人が応急仮設住宅や民間物件を借り上げたみなし仮設住宅などでの生活を余儀なくされている。

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 恒久的な住まいは被災者の生活再建の基盤だが、人手不足を背景に自宅の建設や災害公営住宅の着工は思うように進んでいない。

 仮設住宅の入居期間は原則2年。県が昨年11月に仮設の約1万7500世帯に実施したアンケートでは、回答の6割に上る9775世帯が期間延長を希望した。理由は「自宅再建が間に合わない」と「災害公営住宅の完成が間に合わない」で計6割を占めた。政府は昨年、期限の1年延長を決定した。

 地震約2カ月後に完成した同県甲佐町の「白旗仮設団地」では現在75世帯が生活する。自治会長の児成豊さん(63)は築60年の自宅が全壊した。「再建したいが、ほとんどの工務店から人手不足のため着工に1~2年かかると言われた」。すぐ着工可能という業者もいたが、地震前の倍以上の建築費を提示された。災害公営住宅に希望を変更せざるを得なかった。

 しかし、自宅再建が困難な被災者の次善策となる災害公営住宅にも人手不足が影を落とす。

 県内で計画されている1735戸のうち、着工にこぎつけたのは4月初めで309戸のみ。52戸の建設計画がある甲佐町の予定地は、工事の標識が設置されただけで資機材もなくさら地のままだ。

 同町では応札業者がおらず入札が2回連続で不調となった。町建設課は「工期を半年に設定したが、職人不足で対応できる業者がいなかった」。3回目で工期を1年に延長して落札されたが、今年春の完成予定は1年ずれ込んだ。

 白旗仮設団地で6月までに退去できるのは22世帯にとどまる見通しだ。地元経済研究機関「地方経済総合研究所」(熊本市)の松永伸太郎研究員は「復興需要で労働力不足や人件費高騰が起きている。東京五輪の影響で全国でホテル建設などが増えていることも間接的に影響していると考えられる」と分析する。

 災害公営住宅の建設遅れに、児成さんは「高齢者にはほかに恒久的住まいを得る方法がない。復興需要で景気のいい業界もあるかもしれないが、仮設暮らしを続ける被災者が復興の実感を得られる日は遠い」と話した。 

最終更新:4/16(月) 13:15
時事通信