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“日本郵政ショック”非正規の待遇改善に正社員の手当削減は「悪い見本」か

4/13(金) 18:35配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

日本郵政グループは、今年の春季労使交渉で、日本郵政グループ労働組合(JP労組)の要求に応える形で、正規社員と非正規社員の「同一労働同一賃金」を目指し、待遇格差の是正に乗り出した。ただ、その手法に「正規社員の待遇を下げる」が含まれたことが、論議を巻き起こしている。

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日本郵政によると、グループ正社員約22万6500人のうち、引越しを伴う異動のない一般職2万人中5000人を対象に、10月から段階的に住居手当を廃止する。最大で月2万7000円の住居手当てを、10年かけて毎年10%ずつ減らす。また、正社員のみ対象の寒冷地手当、遠隔地手当も削減する。

一方で、正社員のみに限られていた年始手当1日当たり4000円を、約20万3000人の非正規社員にも支給。非正規社員に病気休暇を新設するほか、ボーナスを上積みする。

非正規の待遇改善の一方で、正社員の待遇が下げられるのも事実。多い人で年間30万円程度の住居手当ての将来的な廃止は、生活への影響も深刻だ。これについては、正社員の初任給を一般職6300 円、地域基幹職4700円引き上げることなどで対応するという。

Busiess Insider Japanの取材に対し、同社の広報担当者は「会社の原資が限られる中で、どう配分するかを考えた結果」と説明。

日本郵政に20年間勤める正社員の女性は「影響は限定的。でも、本来なら非正規の待遇を上げるべきなのに、正社員の中でも弱い立場の一般職にしわ寄せがいくのは納得できません。買収に失敗して何千億円も損失を出しても経営陣は責任を取らなかったのに」と不満を持つ。

「悪い見本」「労働者同士の分断」を懸念する声

朝日新聞が4月13日朝刊でこの件を報じると、ツイッター上には賛否両論が巻き起こった。朝の通勤時間帯にはツイッタートレンド1位になったことからも、関心の高さがうかがえる。ビッグデータ解析サービスを提供するユーザーローカル(東京)のソーシャルメディア解析ツールを利用し、「日本郵政」「正社員」を含むツイート を分析したところ、「中立」が最も多かった。この件を報じた記事のリツイートやシェアが多かったからだと考えられる。一方で、コメントの書き込みはネガティブ6.91%に対し、ポジティブは1.8%にとどまった。

以下は、ツイッターの投稿だ。
「「働き方改革」=残業代カット 、「同一労働同一賃金」=下に合わせる 、どうしようもない奴隷の国ジャパン」
「最低賃金1500円」の実現を目指すAEQUITAS (エキタス)は、「おい」と一言。怒りが伝わってくる。
ブラック企業問題に詳しい日本労働弁護団常任幹事の嶋崎量弁護士は、「非正規の待遇が低いのが問題なのであって、正社員の待遇が高すぎるわけではない」とし、今回の日本郵政の決定が同一労働同一賃金に向けた企業側の取り組みの「悪い見本」になることを懸念している。
実際、「これウチの会社の組合もこういう可能性があるから嘱託職員の手当てを求めるかどうか迷ってたんだけど 本当にやる(正社員の待遇をさげて)会社が出てくるとはな」と、自分の会社に同じことが起きることを心配する人もいた。
目的は「労働者同士を分断」することではないかと疑う意見も。確かに、今回の決定を不満に思う正社員は多いだろう。
日本の労働生産性の低さや、郵便局員が郵便物を隠していた過去の事件を思い出した人もいたようだ。
「人手不足で社員一人あたりの仕事量が増えて、また社員のモチベーションも一気に下がるのは目に見えているよね。これから誤配や、郵便物廃棄等の不祥事は確実に増えまっせ」というツッコミが。
「社会保障制度とセットで議論すべきもの。住居手当とか扶養手当とか、社会保障と合わせて考えないと」という声も。
「な? 正規を非正規と同じにする、という話だったんだよ」と、政府にいら立つ人も多い。

そもそも同一労働同一賃金は、安倍政権が今国会に提出した働き方改革関連法案の柱の一つだ。2018年1月の施政方針演説で安倍首相は「雇用形態による不合理な待遇差を禁止し、『非正規』という言葉を、この国から一掃してまいります」と述べており、厚生労働省のガイドラインでも正社員と非正社員で通勤手当てなど各種手当に差をつけないよう求めている。今後の政府の対応にも注目が集まるだろう。

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最終更新:4/13(金) 19:43
BUSINESS INSIDER JAPAN

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