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解任の前FBI長官、トランプ氏を「マフィアのボス」に例え 回顧録出版へ

4/13(金) 16:16配信

BBC News

ドナルド・トランプ米大統領に昨年5月に解任されたジェイムズ・コーミー前連邦捜査局(FBI)長官の回顧録「A Higher Loyalty: Truth, Lies & Leadership(より高い忠誠――真実と嘘とリーダーシップ)」が、17日に発売される予定だ。発売に先駆けて12日には一部の米メディアに抜粋と書評が掲載され、コーミー氏がトランプ氏を「マフィアのボス」になぞらえていることが明らかになった。これに対してトランプ氏の支持者たちはオンラインで、コーミー氏を「うそつきコーミー」と非難する運動を展開している。

米紙ワシントン・ポストに掲載された抜粋によると、コーミー氏はFBI長官としてトランプ大統領とやりとりした経験について、「自分がかつて検事としてマフィアと戦っていたころを思い出した。暗黙の了解の輪が広がり、ボスがその場を完全に支配している。忠誠の誓い。身内かどうかで決まる敵対的な世界観。忠誠の掟(おきて)のために、大なり小なり、あらゆることについて嘘をつくのが当たり前になっている世界だ。道徳よりも真実よりも、何よりも組織を最優先する忠誠の掟のため」と書いている。

その結果として今あるのが「トランプ大統領政権という山火事だ」とコーミー氏は書いたという。

新著のプロモーションで、コーミー氏は数々のテレビ出演や講演が予定されている。その皮切りとして米ABCニュースとのインタビューが、15日に放送されるほか、月末には、CNN主催のタウンホールにも出席する予定。

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前長官は、ロシア専門家の元英情報部員、クリストファー・スティール氏がまとめたいわゆる「スティール文書」の話題を、トランプ氏が少なくとも4回は自分に対して話題にしたと書いているという。

ロシア情報機関がトランプ氏を脅迫できる問題情報をつかんでいるというスティール文書の内容について、トランプ氏はFBIが捜査するよう何度か自分に求めてきたとコーミー氏は書いたという。特に、2013年のモスクワ訪問時にホテルで複数の売春婦を過ごしていたという内容について、メラニア夫人が心を痛めているので、事実無根だと証明して欲しいと要請してきたという。

さらに、複数の女性が自分を性的暴行などで告発していることに自ら言及し、1人1人の名前や訴えの内容を細かく覚えているようだったと前長官は書いていると、ワシントン・ポストは伝えている。

同紙によるとコーミー氏は、大統領が笑うのを一度も見なかったと書き、それは大統領の「根深い不安」の表れで、「自分の弱みを見せられず、他人のユーモアを受け止めて楽しむことで自分をリスクにさらすことができない」からだろうと分析している。「振り返れば、それは指導者において本当にとても悲しいことだし、大統領においていささか怖い特徴だ」とも付け足しているという。

米ニュースサイト「デイリー・ビースト」はさらに、コーミー氏が自分の解任について、当時は国土安全保障長官だったジョン・ケリー首席補佐官が、大統領のやり方は「不名誉」だと強く反発していたと書いたことを伝えている。

トランプ支持者はコーミー氏攻撃共和党全国委員会は「嘘つきコーミー」というサイトを立ち上げ、民主党の大統領候補だったヒラリー・クリントン元国務長官の私用メール問題捜査をめぐり民主党がいかにコーミー長官を罵倒してきたかを強調している。

サイト上のビデオのひとつでは、「コーミーは信用できない。民主党に聞いてみればいい」というナレーションに続けて、民主党幹部のナンシー・ペロシ下院院内総務やチャック・シューマー上院院内総務がコーミー氏を批判する映像を並べている。

カリフォルニア州選出のマクシーン・ウォーターズ下院議員(民主党)が、「FBI長官には信用がまったくない」と話すビデオも紹介されている。

共和党のロナ・マクダニエル委員長はCNNに対して声明で、「コーミーは嘘つきで、リーク常習者で、問題行動を繰り返したせいで、共和党も民主党も罷免を要求した」と述べた。

「もしコーミーがまたスポットライトを浴びたいなら、私たちは米国民が確実に理解できるように説明する。まったく信用されていないのは、あくまでも本人のせいでしかないのだと」

コーミー氏はなぜ解任された2016年米大統領選にロシアが介入しトランプ陣営と結託していたのではないかという疑惑を捜査していたFBIの長官を、トランプ大統領は昨年5月に電撃解任した。

米政界に激震が走り、司法省はロシア疑惑捜査の指揮に、元FBI長官のロバート・ムラー氏を任命した。

2013年に長官に就任したコーミー氏は、任期10年の4年目半ばを過ぎたところだった。

トランプ氏は当初、解任の理由についてコーミー氏の能力不足を挙げていたが、後に「例のロシアのこと」が念頭にあったと認めている。

コーミー氏は、トランプ氏とのやりとりについて昨年6月の上院情報委員会公聴会で証言したほか、ときおりツイッターで婉曲的な批判にも思える内容を書いているが、それ以外はトランプ氏についてほとんど公の場で発言してこなかった。

ただし、3月18日にトランプ氏がFBIのロシア疑惑捜査を連続ツイートで非難し、コーミー氏のことも名指しで非難すると、コーミー氏もツイッターで、「大統領、私の言い分はもう間もなく、米国民の知るところとなります。そうすれば、誰が高潔で、誰がそうでないか、米国の人たちは自分で判断できます」と反論した。

(英語記事 James Comey: Republican website trashes 'lyin' FBI memoir)

(c) BBC News

最終更新:4/13(金) 17:08
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