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<04年高2刺殺>容疑者、一度も捜査線上に浮かばず

4/14(土) 8:00配信

毎日新聞

 ◇4月、山口県内の別の暴行事件で鹿嶋容疑者が浮上

 広島県廿日市市で高校2年の北口聡美さん(当時17歳)が刺殺された事件で、13日に殺人容疑で逮捕された山口県宇部市の会社員、鹿嶋学容疑者(35)が、これまで一度も捜査線上に浮かんでいなかったことが県警への取材で分かった。北口さんの家族も「(娘との)接点は思い当たらない」としており、県警は北口さんが鹿嶋容疑者と面識がなかった可能性があるとみている。

【広島・女子高生刺殺事件の経過】

 逮捕容疑は、2004年10月5日午後3時ごろ、北口さん方で、刃物のようなもので北口さんの胸や首などを刺して殺害したとされる。鹿嶋容疑者は容疑を認め、調べにも素直に応じているという。

 県警は13日、鹿嶋容疑者の自宅などを家宅捜索。事件では北口さんの祖母も切りつけられて重傷を負っており、県警は今後、殺人未遂容疑でも調べる。

 県警によると、鹿嶋容疑者は事件当時21歳で、現場で目撃された「20歳くらいの男」という情報と合致。しかし、今月に入って山口県内の別の暴行事件で鹿嶋容疑者が浮上し、現場の指紋や被害者の爪に残されたDNA型が一致すると判明するまでは捜査線上には浮かばなかったという。

 鹿嶋容疑者の知人によると、鹿嶋容疑者は01年に山口県内の高校を卒業後、地元の金属加工会社に就職。十数年前からは宇部市内の建築会社で働いていた。現在は両親らと4人暮らし。広島県警によると、これまで同県内に住民票を置いたことはなく、北口さんとの関わりなども把握できていないという。

   ◇

 北口さんの父忠さん(60)は、捜査本部が置かれた廿日市署で記者会見した。この13年半を「いつ解決するのだろうと不安が大きかった。もやもやした気持ちが払拭(ふっしょく)された。一区切りついた」と振り返った。一方で「娘と会えないことは変わりない」と語り、鹿嶋容疑者に対して「うそ偽りなく真実を述べてほしい」と訴えた。

 05年に亡き娘の名前を付けたブログを開設し、情報提供を懸命に呼びかけてきた忠さん。「(娘へ)『事件が解決したよ』と私の胸の中で伝えましたが『守る事が出来ないで、ごめんなさい』という想いの方が大きい」「これからも、この想いは持ち続けるでしょうね」。逮捕の日、ブログにこう記した。

 県警は延べ約30万人の捜査員を投入し、容疑者の行方を追ってきた。逮捕を発表した住田克俊刑事部長も、事件発生当時に捜査1課員として捜査に携わった。住田部長は「やっと逮捕できたと思う半面、家族の心労を考えると申し訳ない気持ちだ」と語った。

 退職後もチラシ配りに参加していた元県警幹部は「忠さん、捜査員、皆の思いがつながった」と感慨深げ。北口さんの爪に残された皮膚片のDNA型が逮捕の決め手になったことについて「彼女の執念が実ったのかもしれない」とつぶやいた。【寺岡俊、小山美砂】

最終更新:4/14(土) 8:00
毎日新聞