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大脳半球間裂発生源のてんかん 脳波パターンの特徴発見

4/14(土) 7:42配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 聖隷浜松病院てんかんセンター(浜松市中区)の臨床検査技師西村光代さん(48)が、左右の大脳半球間の溝「大脳半球間裂」から起こるてんかん発作に特徴的な脳波パターンがあることを発見した。研究論文がこのほど、米国の医学誌に掲載された。西村さんは「脳波パターンから、てんかん発作の発生源を大脳半球間裂と推定できる。外科治療が不可能とされてきた難治てんかん患者の治療が期待される」と話す。

 てんかんの治療は、頭皮上に電極を置く脳波検査で発作の発生源を調べることから始める。頭皮脳波の結果を基に、頭蓋内に置く電極の部位を決め、正確な発生源を特定して切除範囲などを決定する。西村さんによると、大脳半球間裂を発生源とするてんかんは、これまで特有の発作時脳波の報告がなかった。発生源が特定できない難治てんかん患者の中には、大脳半球間裂を発生源とする発作を持つ患者が多くいる可能性があるという。

 西村さんは、発見した脳波パターンを「3段階脳波」と名付けた。第1段階で周波数14ヘルツ以上の速い波が出現し、第2段階で波が静かになった後、第3段階で徐々に波が高くなる。研究は、患者36人の193回の発作を解析した。そのうち大脳半球間裂を発生源に含む10人中9人から、3段階脳波が見られた。

 同センターでは、3段階脳波に基づいて14人の患者に大脳半球間裂面の発生源を切除する手術を行い、11人の患者が発作の消失または軽減につながった。軽減しなかった患者は、後遺症が生じる恐れから発生源の全てを切除しきれなかったことなどが要因とみられる。

 日本てんかん学会の理事を務める中里信和東北大教授は「実際の診療に応用できる素晴らしい研究。(発見した)脳波を基により確立の高い状態で手術が可能になる」と評価する。

静岡新聞社