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鹿島灘、ハマグリ稚貝保護 潮干狩り範囲大幅縮小

4/14(土) 12:00配信

茨城新聞クロスアイ

大型連休は家族で潮干狩り―。こんな光景が県内で見られる場所が少なくなる。県特産「鹿島灘ハマグリ」の漁獲量を回復するため、漁業権を持つ漁協の連合会が、鹿島灘で潮干狩りができる範囲を大幅に縮小させたからだ。これまで採取を認めていた4市町の沿岸約45キロを、4月から2・9キロに制限。稚貝の保護が目的だが、愛好家から「急な話で残念」との声も漏れる。


鹿島灘は大洗、鉾田、鹿嶋、神栖の4市町に広がり、全国有数のハマグリ産地だ。大洗町、鹿島灘、はさきの3漁協でつくる鹿島灘漁業権共有組合連合会が、交代でハマグリ漁をしている。

沿岸での潮干狩りは従来、観光振興の観点から広範囲に認められていた。全面的に漁業が禁止される保護区域・保護水面を除き、(1)1人当たり1日1キロ以内(2)3センチ以下は採取禁止(3)決められた道具を使用―といったルールを守れば、同連合会が無料で採取を認めていた。

しかし、近年は稚貝の発生が見られず、これに伴い漁獲量が激減。県漁政課と同連合会によると、1993年にピークの1751トンだった水揚げは、2016年に99トンまで減少し、5%ほどまで落ち込んだ。

窮状の中、15年に約20年ぶりとなる稚貝の大発生が広い範囲で確認された。稚貝は生態から砂浜に棲む。このため潮干狩りで採られてしまうと、ようやく大発生した稚貝も資源回復まで至らず、なくなってしまう。同連合会は、潮干狩りで採られ過ぎないよう、県や4市町と相談の上、今回の対応を決めた。

潮干狩りができるエリアは、4区域計2・9キロ。大洗サンビーチ海水浴場1・2キロ(大洗町大貫町、第3ビーチ除く)▽鉾田海水浴場1・2キロ(鉾田市大竹)▽下津海水浴場300メートル(鹿嶋市下津)▽日川浜海水浴場200メートル(神栖市日川)―となった。範囲内でのルールと無料は従来通りだが、違反すると、魚業法違反(漁業権侵害)の罪に問われる可能性がある。

潮干狩りは、干潮が昼間の時間帯になる5月の大型連休前後が一大シーズン。沿岸では家族連れなど愛好家の姿が見られた。下津海水浴場では今月上旬、ウエットスーツや胴付き長靴を着込んで楽しむ人たちがいた。鹿嶋市の会社員、大宮健一さん(36)は「だいぶ狭くなった。資源を守る必要性は分かるが、急に決まった感じがする。これからが楽しめる時季なのに」と残念そうに話した。

周知に取り組む県漁政課の担当者は「以前の範囲に戻るタイミングは見通せないが、資源を持続させるためにも理解してほしい」と求めている。(鈴木剛史)

茨城新聞社