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<熊本地震>生活保護打ち切り 376世帯、義援金など理由

4/14(土) 11:21配信

毎日新聞

 2016年4月の熊本地震で被災した熊本県内の生活保護受給世帯のうち、延べ376世帯が、被災者生活再建支援法に基づく支援金や義援金などの受け取りを理由に生活保護費の支給を自治体から打ち切られていたことが、関係機関への取材で分かった。東日本大震災でも同様のケースが起きており、処分の取り消し請求が相次ぐなど問題になっていた。

 毎日新聞が、県の8福祉事務所と県内全14市に地震後から今年2月までに生活保護費を打ち切った世帯数を聞いたところ、延べ376世帯に上った。関係者が震災関連死に認定されて災害弔慰金を受けたり、地震保険金を受けたりして打ち切られたケースがあった。

 自治体別では、熊本市が延べ241世帯で最多。震度7に2度襲われた益城(ましき)町は36世帯で、御船町19世帯▽宇城(うき)市18世帯▽八代市8世帯▽菊池市、南阿蘇村各7世帯--などだった。

 日本弁護士連合会は、熊本地震を受けた16年5月の緊急会長声明で「生活保護が停止されて生活再建が困難となっては義援金や保護制度の趣旨に反する」と懸念を示していた。県は「保護が廃止になったとしても再開申請はできるし、必要と判断すれば保護を再開する」と説明する。

 東日本大震災では義援金に加え、東京電力福島第1原発事故の補償金が収入とみなされ保護を打ち切られる被災者が続出した。処分取り消しを求める審査請求も相次ぎ、被災者側の主張が認められた例もある。

 立命館大の丹波史紀准教授(社会福祉論)は「義援金は見舞金としての性格が強い。生活保護打ち切りで被災者の生活再建が困難になれば支援金や義援金の趣旨に反する。柔軟な対応が行政に必要だ」と話している。【中里顕】

最終更新:4/21(土) 14:16
毎日新聞