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“J-POP”を創造した革命的なシュガー・ベイブの名盤『Songs』!

4/14(土) 18:00配信

OKMusic

OKMusicで好評連載中の『これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!』のアーカイブス。今回は山下達郎、大貫妙子が在籍した幻のスーパーグループ、シュガー・ベイブの名盤『Songs』をピックアップ。1975年にリリースされた彼ら唯一のアルバムであり、何年経っても色褪せない名曲がぎっしり詰まっている。“J-POPはこのアルバムから始まった”と言っても過言ではない!

アメリカ・イギリスの先駆的作品に勝るとも劣らない『Songs』

今となっては想像もできないだろうが、60年代から70年代にかけての英米ポピュラー音楽シーンは、半年とか1年のサイクルで新しい音楽が登場してきたものだ。ビートルズ解散後のロックだけに限定しても、ハードロック、アートロック、プログレッシブロック、ブラスロック、フォークロック、ジャズロック、カントリーロック、サザンロック、ソフトロックほか、幅広く広がっていった。

また、70年代初頭のバンドやシンガーたちの多くは、それぞれが独自の世界を持っており、魅力的なミュージシャンが大勢存在したのが事実である。今回紹介する『Songs』 はシュガー・ベイブ唯一の作品であり、75年当時のアメリカ、イギリスの先駆的ミュージシャンがリリースした作品と比べても、その独創性において勝るとも劣らない…どころか、頭ひとつ抜きん出ているのは間違いない。

本格派のポップス志向を持ったロックグループ

シュガー・ベイブは本アルバム『Songs』1枚と、ここからカットしたシングル「Down Town」を1枚リリースしただけで解散してしまう。元はっぴいえんどの大瀧詠一(2013年12月に逝去)がプロデュースを担当、大瀧が主宰するナイアガラ・レーベル第一弾リリースということで、業界筋では評判になったが、発売直後にレコード会社が倒産するなどの不運もあって、当時はまったく売れなかった。70年代の終わり頃から達郎自身がヒット曲を出すようになり、彼が在籍していたシュガー・ベイブへの注目も集まるようになってきたのだが、初めてCD化されたのは、初リリースから約10年が経過した1986年のことである。メンバーの山下達郎と大貫妙子が売れなかったら再発されることはなく、幻の作品となってしまっていたかもしれない。

シュガー・ベイブの音楽が売れなかった理由は単純だ。それは、当時の日本にまだ彼らを受け入れる土壌がなかったからである。それまでにない、まったく新しい音楽であったために、聴く者がリアクションできなかっただけなのである。言い換えれば、彼らの音楽は時代の先端を通り越してしまっていたのだ。曲作り、演奏、コーラスワーク、どれもがあまりに斬新で、それまでにないスタイルだったから、認知されるまでに長い時間を必要としたのである。

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最終更新:4/14(土) 18:00
OKMusic