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旅立っていく犬や猫 家族の手で見送る ―桐島かれんさんインタビュー

4/14(土) 10:48配信

sippo

 長年、犬や猫と暮らして多くの命を看取ってきた桐島かれんさん。大切なペットとのお別れには、欠かせない儀式があるそうです。

【写真特集】家中いっぱいの動物、桐島さんの暮らし

 私のようにペットを長く飼い続けていると、それだけ死と向き合う回数も多くなります。ハムスターが死ぬことも犬が死ぬことも、悲しみは同じです。家族同様のペットたちとのお別れは辛いものですが、乗り越えていくしかありません。

 子どもたちの中でも、動物の死を前にして1日じゅう泣き崩れている子もいます。子どもの場合は、ペットの死が、初めての「死」と向き合う経験となることもあります。「ずっと続くように見える日常が、実は、いつ終わってもおかしくないんだ」という、生きていくうえでとても重要な認識をペットの死を通して育む機会となります。弱いものを気遣う気持ちや責任感、命の大切さを教えてくれるペットの存在って、子供の情操教育につながりますよね。

 私も犬、猫、ハムスター、うさぎ、モルモット、金魚などたくさんの動物を看取ってきました。「死」に慣れるという言い方は変かもしれませんが、「死」をあたり前のこととして受け入れる「覚悟」と「強さ」が身につきました。

 4人の子供を産み育てている間にも、うさぎが4匹の赤ちゃんを出産したり、けがをしたスズメを保護したり、病気をしたペットの手術や看病、年のため目や耳が悪くなったり、認知症の症状が出てきたりする長老のペットたちの世話などなど、いろいろありました。人間と動物の「生と死のサイクル」の濃密な渦の中で生活をしている感じです。

別れの「儀式」に木を植える わが家のスタイル

 今、私は介護中で、死期が近い犬マティスと毎晩添い寝をしていますが、子どもたちは寝る前に必ずマティスをなでに来てくれます。朝起きたら亡くなっているかもしれないマティスに、「明日は日なたぼっこしようね」、なんて一言をかけるんです。死にゆくマティスに接している子どもたちもあわててはいません。私たちには、私たちなりの死の迎え方、お葬式のやり方があるのです。

 ペット葬儀の業者には頼みませんし、最期はなるべく病院ではなく自宅で迎えさせます。自分たちでお別れの儀式をし、埋葬をします。永眠したペットは、子どもたちが赤ちゃんのときに使っていたクーファン(カゴベッド)や箱の中に寝かし、そこに私が買ってきた大量のお花で飾り付けをします。フードやおもちゃ、家族と一緒に撮った写真などをいっぱい散りばめ、天国に行っても寂しくないようするんですよ。

 お葬式にはみんなが集まって献花をするの。写真家の夫の歴代のアシスタントもみんな来てくれるんです。彼らも、我が家の動物たちとずっと一緒にいたから。

 そのあと、「山の家」と呼んでいる八ヶ岳の家の庭に埋葬して、そこに木を植えます。山の家へ行くたび、亡くなったペットたちの慰霊の木に、お線香とお花をあげてお参りするのがみんなの決まりごとです。亡きがらは土に戻り、その栄養で育っていく木も、ひとつのサイクルですよね。

 その場所には歴代の犬や猫、いろんな生き物たちが埋まっていて、しるしになるように可愛い石像も建てているんですが、身近にあるおかげで、みんなを思い出すことができるんです。山の家に行くたびにやっぱり思い出す。みんな自然が大好きでした。犬たちは、それはもう大喜びで庭を駆けずり回って。今でもきっとそうしているんじゃないかしら。

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最終更新:4/14(土) 10:48
sippo