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陸自「偵察オート」に見る「偵察」というお仕事 熊本地震でも活躍した地上のさきがけ

4/14(土) 14:10配信

乗りものニュース

地上で先陣を切る誉れ、偵察オート部隊!

 有事の際に真っ先に現場へ向かうのは、早く移動することができる戦闘機やヘリコプターです。しかし、上空からでは広範囲の様子を大まかに見ることしかできません。そのため、地上からの詳細な偵察が必要になります。そこに登場してくるのがオートバイ(偵察用)です。

【写真】マフラーはオレンジ

「偵察オート」とも称されるこのオートバイ(偵察用)は、有事の際の地上偵察や連絡用として真っ先に現場へ向かいます。そこで収集する情報の種類は非常に多いのですが、特に地面に関する情報を積極的に集めています。たとえば災害派遣の場合、主力は大型トラックや大型の装甲車に乗って現場まで行くことになりますが、その現場までの主要な経路の路面状態が悪ければ、大型車両は走ることができないからです。ほかにも、崖崩れによって道路が寸断されていたり、橋が落ちていたりする場合もあります。そのような時は、地上で機敏に動くことのできる偵察オートが活躍するのです。

 戦闘時にも、偵察オートはその機動性を発揮することになります。トラックなどの車両が進入できない狭い場所や、トラックの大きいエンジン音では近づけない場所であっても、偵察オートなら入っていけます。敵陣地に近づいた偵察員は、偵察オートのエンジンを切ったのちに、降りて徒歩で敵陣地まで近づいて敵の様子を探ります。ある程度の情報を収集することができたら、静かに偵察オートまで戻り、敵に気付かれぬうちに一気に前線から離脱して司令部に情報を持って帰るのです。

 ただし、こうした偵察行動は敵に発見されてしまう可能性が高く、一説によると「100組偵察に出して5~6組ほど帰ってくれば良い」とまで言われてしまうほど危険な任務でもあります。偵察バイクは普通のバイクと同じで装甲が施されておらず、運転手の身体は剥き出しのため、防御力はほとんどありません。

 それでもこの偵察オートを使用し続けるには理由があります。それは、自衛隊が保有する車両の中で、最も機動性に優れているからです。

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