ここから本文です

苦境のテスラ「身売りならトヨタより日産」と断言できる3つの理由

4/14(土) 20:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

米電気自動車(EV)メーカー、テスラの株価が芳しくない。

2017年通期決算は最終損失が19億ドル超と過去最大の赤字を計上した。資金調達の必要性が囁かれるさなかの3月23日、同社の多目的スポーツ車(SUV)「モデルX」が大破炎上し、運転席の男性が死亡する事故が発生。続く29日には、主力セダン「モデルS」について、過去最大となる12.3万台のリコールを発表した。

苦境のテスラ「身売りならトヨタより日産」と断言できる3つの理由【他の写真をみる】

リコール自体はどこのメーカーでもよくあることで、同じ3月中にも、メルセデス・ベンツの「GLC」クラスが5車種で12.1万台、ホンダのミニバン「オデッセイ」が25.4万台と、大規模なリコールが起きており、株価低迷の要因と位置づけるのには無理がある。

一方、テスラ車の品質については、2016年末のトヨタ自動車との提携解消時から疑問視されていただけに、死亡事故の原因と疑われる(米国家運輸安全委員会が調査中)同社の半自動運転機能やEV技術に関して、市場からの期待が裏切られたことは間違いない。株価低迷はそうした評価を反映した動きと言えるだろう。

1カ月前に340ドル前後だったテスラの株価は、3月末から4月初頭にかけて250ドル付近まで売られた。下落率は25%超。この間、同社の時価総額は1兆円以上減少した計算になる。先週(4月第1週)後半頃から、市場関係者の間で「テスラ身売り」の可能性を指摘する声が上がり、その影響もあってか株価は持ち直し始めているが、それでも3月中旬から15%下げている状況だ。

「トヨタが買収」は戦略的にあり得ない

今回のリコールはさほど深刻ではなく、その費用負担もテスラの経営危機に直結するものではないだろう。全世界を揺るがす米フェイスブックの個人情報漏えい問題に比べれば、信用の凋落といった決定的な事態でもない。ただ、その根本に品質を軽視した製品開発があるとすれば、近い将来さらなる問題が起きるのは必至で、その場合、株主にとっても放置できない由々しき事態となる。

ここでテスラの株主構成を見てみると、60%前後を機関投資家が保有し、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)を含む関係者の保有分は28%で、3分の1を割り込んでいる状況である。米アップルの株価低迷期に、共同創業者であるスティーブ・ジョブズが退任に追い込まれたように、取締役会と機関投資家が一致団結して現CEOの退任と身売りを要求する可能性も否定できない。

テスラが身売りをするとしたら、どんな企業が買収に名乗りを上げるだろうか。

たとえば、日本の経済情報誌では、レオス・キャピタルワークス社長の藤野英人氏が「テスラの株価が暴落したら、恐らくトヨタ自動車が買うかもしれません」(東洋経済オンライン2018年4月6日付)と指摘している。

1/3ページ

最終更新:4/15(日) 11:46
BUSINESS INSIDER JAPAN