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「命の危険感じた」捜索隊員が感じた恐怖 頭上に今にも落ちてきそうな巨岩 耶馬渓・山崩れ

4/14(土) 9:16配信

西日本新聞

 救出現場の上には今にも落ちてきそうな数十個の巨岩。命の危険を感じながら隊員たちはスコップで掘り進めた-。民家4棟が土砂にのまれ2人が死亡した中津市耶馬渓町金吉(かなよし)の大規模山崩れが発生した当初、救助に当たった消防隊員たちは現場で何を見、何を感じたのか。同市消防本部の隊員2人が当時の状況を語った。

【図解】なぜ?山崩落が起こったメカニズム 専門家の話をもとに作成

 「耶馬渓町で土砂崩れ。民家3棟が流された模様」

 11日午前3時57分、自宅で就寝していた警防係の中崎敦之さん(53)の携帯が鳴った。同4時15分ごろには中津消防署に到着。先遣隊4人を署から出動させ、現地からの情報を待った。

 先遣隊の1人、北沖憲男さん(36)は同30分に出発。同5時すぎ、現地に着くとまだ辺りは真っ暗だった。懐中電灯で周りを見回すと、耶馬渓分署の隊員と警察官十数人、寝間着姿の避難住民10人ほどが集まり、立ち尽くしていた。

 土砂に埋もれながら原形をとどめる納屋があった岩下義則さん(45)宅から救出作業を開始。北沖さんは、近くに落ちていたくわやスコップを手に土砂、岩石を取り除きはじめた。

 「誰かいますか。いたらたたいてください」

 数秒の静寂-。「ドン」。納屋の壁が鳴った。北沖さんらは必死で屋根のトタンをはぎ、中の土をかき出して、人影を探したが、結局、そこにはだれもいなかった。

 先遣隊から大規模な土砂災害だと報告を受けた中崎さんは、市役所を通じ国や県、自衛隊への連絡、重機の手配などを済ませ、同6時に消防署をたった。「これはえらいことが起きた」

「命の危険を初めて感じた」

 同7時ごろ、隊員5人と現場に立った中崎さんは思わず息をのんだ。山が丸ごと崩れたような土砂の量と無数に転がる巨大な岩。6年前の九州北部豪雨、昨年の九州豪雨などさまざまな土砂災害現場を目撃してきた中崎さんだが、今回の土砂量は経験したことがなかった。そして複数世帯で安否不明者が存在する。

 見れば手作業による岩下さん宅の捜索作業が続いていた。隊員らが必死に土をかき出している現場の上方には、今にも落ちてきそうな、大きさ数メートル四方の岩がいくつもあった。「命の危険を初めて感じた」と北沖さん。逃げ道を確保し、笛を持った監視役も立たせての捜索活動はスピードが上がらない。中崎さんは無力感にさいなまれ、怒りをどこにぶつけていいのか分からなかった。

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最終更新:4/14(土) 12:15
西日本新聞