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温かい朝食、子どもたちに無料提供 横須賀の任意団体

4/14(土) 19:02配信

カナロコ by 神奈川新聞

 子どもたちの居場所として古民家を開放している任意団体「よこすかなかながや」(横須賀市池上)が、小中学生を対象に朝食を無料で提供する取り組みを始めた。「さまざまな事情や悩みを抱えている子どもたちに、きちんと朝ご飯を食べて、元気に学校に行ってほしい」。愛情のこもった温かい朝食には、地域の子どもたちを見守る大人の願いが込められている。

 「いただきます」

 初日の9日朝、近くに住む小中学生ら12人が元気に声を合わせた。テーブルには、おにぎり、みそ汁、ソーセージ、焼き鮭、お新香が並び、子どもたちがおいしそうに頬張った。

 「たくさん集まってくれて良かった。これからも必要な子に広がって、みんなで楽しくご飯が食べられたら」。食事を終えた子どもたちを学校に見送った代表(50)は笑顔を見せた。

 昨年5月に開所した「よこすかなかながや」は、子どもたちに登録制で週3回夕食を無料提供してきた。登録していた11人のうち半数以上が4月から中学校に進学。小学校で食べてきた栄養バランスの良い給食が中学校ではなくなることを代表は心配するようになった。

 11人は全員がひとり親家庭。一般的に貧困と密接な関係にあり、親の仕事の都合で1人だけで食事を取らざるを得ない子どもも多い。また、最近は朝食を食べなかったり、お菓子で済ませたりする子どもも増えていると聞いた。

 「きちんとした朝ご飯を友達や大人たちと食べてほしい」。地域の子どもたちに無料で食事を提供する「子ども食堂」の取り組みが全国的に広がる中でも、まだまだ珍しい朝ご飯の提供を決めた。

 「あさながや」と名付け、学校がある平日の午前6時半から同8時まで開所。食材は寄付を受けて、ボランティアの地域住民が調理に当たる。

 「よこすかなかながや」を立ち上げてから、5月で1年になる。いじめられていることを打ち明けられたり、物をわざと壊してしまう子どもがいたり、さまざまな悩みやSOSに直面してきた。母親から「子どもが落ち着いてご飯を食べられるようになった」と感謝されることもある。

 子どもたちの支援活動は、長距離のトラック運転手として働くだけで自身の子育てと向き合ってこなかった“懺悔(ざんげ)”の意味も込められる。

 「いずれは365日開いている居場所を作りたい。朝ご飯はその第一歩。いつでも『助けて』と発信できる場所になれば」