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孔子まつる儒教施設は「宗教的施設」 那覇市が敗訴 政教分離違反と地裁判決

4/14(土) 13:05配信

沖縄タイムス

 那覇市管理の松山公園にある儒教施設の久米至聖廟(しせいびょう)(孔子廟)に土地を無償提供しているのは憲法の定める政教分離に違反するとして、任意団体代表で市内に住む女性(90)が那覇市の違法確認を求めた訴訟で、那覇地裁の剱持淳子裁判長は13日、女性の訴えを認めた。市側が主張した「歴史や文化を継承する施設」と価値を一部認めつつも、「宗教的側面は否定できず、市が特定の宗教に特別の便益を提供し、援助していると評価されてもやむを得ない」とし、市が使用料を請求しないのは違法と認定した。

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 久米至聖廟は17世紀に琉球王府が建立した儒学の祖・孔子をまつる施設。沖縄戦で焼失したが戦後再建され、2013年に市が松山公園内の土地を無償提供し、施設は沖縄に中国文化を伝えた「久米三十六姓」の子孫でつくる久米崇聖会が建てた。

 訴訟を起こしたのは「住みよい那覇市をつくる会」の代表の女性。市が使用料免除を更新した14年4月1日から、女性が住民監査請求を起こした同年7月24日までの使用料181万7063円を徴収しないのは違法と訴えた。

 市側は、同施設は久米三十六姓の功績などの歴史や文化を継承しており、宗教施設には当たらないと主張。市民が利用する教養施設や観光資源と位置付け、政教分離の原則に反しないと反論した。

 剱持裁判長は施設の一部が久米崇聖会の拝所として使用され、一般公開されていないことや、神格化された孔子をあがめる祭りが毎年開催されていることに言及。「同会は宗教的行事を行うことを主たる目的とする団体」と認定した。

 その上で市が土地を無償提供していることは「同会の宗教的活動を容易にする」と指摘。市は使用料を徴収する義務を負うとし、

請求しないことは違法と認定した。

 原告の女性は「全面勝訴だ。人生の中でこんなにうれしいことはない」とコメント。市公園管理課は「判決文が届いておらず、内容確認後に弁護士と対応を検討したい」と述べた。

 女性は住民監査請求を経て14年5月に提訴。那覇地裁は訴えを却下したが、福岡高裁那覇支部は審議不十分として地裁に差し戻していた。

 [ことば]久米至聖廟 1674年、琉球王府の公費と寄付金で久米村(現那覇商工会議所付近)に建立されたが、1944年の「10・10空襲」で焼失。75年に久米三十六姓の子孫が那覇市若狭に再建し、老朽化で2013年に松山公園内へ移転した。敷地面積は1335平方メートル。

最終更新:4/14(土) 15:35
沖縄タイムス