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シリア攻撃 日本、米露対立を懸念 北包囲網の足かせに

4/15(日) 7:55配信

産経新聞

 安倍晋三首相は14日、首相官邸で記者団に、米英仏3カ国によるシリア攻撃について「化学兵器の使用は極めて非人道的であり、わが国として断じて許すことはできない。化学兵器の拡散、使用は絶対に許さないとの米国、英国、フランスの決意を日本政府は支持する」と述べた。ただ政府・与党内には、今回の攻撃が米国とロシアとの対立を悪化させ、首相が目指す北朝鮮包囲網の形成に足かせとなりかねないとの懸念も出ている。

 首相は、今回の攻撃について「事態のこれ以上の悪化を防ぐための措置と理解している」とも語り、化学兵器の使用を阻止するための対応との認識を示した。

 攻撃発生時、首相は関西に出張していたことから、官邸では14日、菅義偉官房長官が情報分析を指揮。首相が同日夕に帰京後、国家安全保障会議(NSC)を開き、対応を協議した。

 政府は今回、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したと断定する表現は避けている。それでも攻撃に理解を示すのは、北朝鮮包囲網を構築するうえで米国との連携が不可欠だからだ。

 首相は北朝鮮を念頭に「東アジアでも核や生物化学兵器といった大量破壊兵器の脅威が深刻さを増している」と指摘。「強固な日米同盟のもと、国際社会と連携、協力しながら、地域の平和と安定の維持のため日本が果たすべき役割を果たしていく」と強調した。

 ただ日本にとって、シリアの後ろ盾であるロシアとの連携も、北朝鮮対策や北方領土問題の解決に欠かせない。小野寺五典防衛相は防衛省で記者団に「ロシアを含め、国際社会が懸念を持つ事態だ」と述べた。自民党の森山裕国対委員長も鹿児島県南種子町の講演で「米露の緊張感が高まると世界の平和に大きな影響を与える」と述べた。

 首相は17日から訪米を控えているほか、大型連休中の中東歴訪や日中韓サミット、訪露も予定する。一連の行事で、韓国と中国、ロシアによる北朝鮮との融和路線への傾斜に歯止めをかけ、日米が主導する圧力路線の維持を働きかける考えだが、米露対立のはざまで対応に苦慮しそうだ。 (小川真由美、沢田大典)

最終更新:4/15(日) 7:55
産経新聞