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熱々サウナにマイナス5度の外気浴! 本場フィンランドの公衆サウナ「SAUNA ARLA」が最高すぎた

4/15(日) 10:30配信

ねとらぼ

 銭湯イラストレーター、enya honami(塩谷歩波)さんがお気に入りの銭湯をイラストで紹介する「えんやの銭湯イラストめぐり」。第14回は番外編! フィンランドの公衆サウナ「SAUNA ARLA(サウナアルラ)」を紹介します。

【画像17枚:本場フィンランドのサウナ】

●SAUNA ARLA(フィンランド・Kallio)
住所:Kaarlenkatu 15, 00510 Helsinki, Finland
電話番号:+358-9-719218
URL:http://arlansauna.net/
営業時間:15:00~21:30(水~金)/14:00~21:30(土・日)
定休日:月曜・火曜(※夏季は長期休業期間あり)


●外気浴はマイナス5度! フィンランドサウナの魅力

ねとらぼ:今回は番外編ですね。なんでまた急にフィンランドへ?

えんや:フィンランドに住んでいる、コーディネーターのこばやしあやなさんとの出会いがきっかけです。こばやしさんはフィンランドの大学で、日本の銭湯とフィンランドの公衆サウナの類似性についての論文を書いていて、講演で日本の銭湯の事例として小杉湯を紹介したいと連絡してくださったのが始まりです。日本の銭湯と同じように、フィンランドの公衆サウナも最盛期にはたくさんあったのですが、家庭用サウナが広まったことで一時は消滅の危機にありました。ところが、建築家や有志の人々の働きで、近年公衆サウナが見直されつつあるんだそうです。

ねとらぼ:確かに日本の銭湯とちょっと状況が似てますね。

えんや:銭湯に携わる身として、それはぜひ「現地に行きたい!」と思って。あと何よりフィンランドはサウナの本場なので、一度ぜひ本場のサウナを全力で楽しんでこようと思って行ってきました。

ねとらぼ:ちなみにいくらくらいで行けました……?

えんや:2月に行った時は往復10万以内でいけましたよ。

ねとらぼ:あ、でもそれくらいで行けるんだ!
※ちなみに夏季は倍近く(15~20万)するそうです

えんや:片道10時間半くらいでした。成田から直行便も出てるので、思ったよりも行きやすかったですよ!

ねとらぼ:現地には何日くらいいたんですか?

えんや:6日滞在して、ホテルのサウナも含めると9つのサウナに入りました! 1日最低2回は入ってたので、途中で一度疲れすぎて具合悪くなりました(笑)。

ねとらぼ:実際、現地のサウナに行ってみてどうでした?

えんや:温度は低めですが、どのサウナも自分でロウリュ(サウナストーブに水をかけて蒸気を発生させること)ができるようになっていてうれしかったです。あと、水風呂がないので基本的にサウナと外気浴のみなんですが、海岸沿いのサウナではそのまま海に飛び込めて最高でした!

ねとらぼ:確かに、SAUNA ARLAのイラストにも水風呂ないですね。あ、でもそもそも外気が水風呂並に寒いのか。

えんや:2月に行った時は、外気はマイナス5度でした。

ねとらぼ:マイナス5度。

えんや:ちなみに海は表面が凍っていますが、氷の下の海水は0度です。

ねとらぼ:この気温だと水中の方があったかいのか……!

えんや:さすがに入った瞬間体中が痛くなりましたが、海から出た時の爽快感や、自然と一体化した達成感はすさまじかったですよ。


●ヘルシンキの銭湯? 公衆サウナ「SAUNA ARLA」

ねとらぼ:さて、「SAUNA ARLA」ですね。いろんなサウナがある中で、ここを選んだのは?

えんや:こばやしさんから、ARLAはちょうど日本の銭湯と同じような大きさだと聞いて。

ねとらぼ:向こうの公衆サウナがちょうど、日本で言う銭湯みたいなポジションなんですかね。

えんや:常連さんや地元の方がよく来るそうなので、だいたい銭湯みたいな立ち位置だと思います。あと銭湯と同じく番台があります。ここでお金を入ってから入場します。ちょっと形は違いますが、脱衣所にロッカーがあるところも同じです。ここで裸になって、サウナ室前のシャワー室(洗体室?)で体を流してからサウナ室に入る流れです。
※こばやしさんによると、シャワーもあるけど現地では洗面器に水をためてかけ湯で体を洗う方がどちらかというと一般的らしい

えんや:ちなみにARLAのサウナ室はちょっと暗いんですよ!

ねとらぼ:暗っ! 日本のサウナとはまた違う暗さですね。

えんや:真ん中の焼却炉みたいなのがサウナストーブです。あとテレビはないですよ!

ねとらぼ:「海外の人が日本のサウナに入るとテレビがあってびっくりする」というのはよく聞きますね(笑)。

えんや:テレビは日本のガラパゴス進化といわれてます(笑)。あと、フィンランドのサウナはかなりにぎやかでした。

ねとらぼ:中でみんなおしゃべりしてるんですか。

えんや:日本でいうと、銭湯の浴槽でおしゃべりする感じですね。

ねとらぼ:それは日本とだいぶ違いますね。


●セルフロウリュの熱々サウナ。サウナ後は極寒の外気浴へ

えんや:あとARLAのサウナは、ロウリュ水に白樺エキスが混ざっていて、ロウリュをすると白樺の香りがサウナ室に充満するのが最高すぎました。

ねとらぼ:うわーいいなあ。サウナの温度はどれくらい?

えんや:70度ぐらいだと思いますが、ロウリュで湿度が上がるのでぬるいとは感じなかったです。むしろ熱い! 床も熱くなっちゃうので、足置き用のスノコがありました。

ねとらぼ:イラストを見ると中に段がありますよね。座るのはこの一番上?

えんや:そうですね、天井がとても近く感じました。他のサウナも座るところは高かったです。

ねとらぼ:わざわざ座るところを高めに作ってるあたりガチ感ありますね(サウナ室は天井近くに座るほど温度が高い)。サウナであったまったら、シャワー浴びて外で休憩ですか。

えんや:シャワーは浴びずにそのまま外気浴です。外がものすごい寒いので汗はすぐに乾いちゃいます……。

ねとらぼ:マジですか(笑)。休憩スペースはやっぱり屋外?

えんや:もちろん屋外です! 雪が降るなかでの外気浴は最高でした……。この寒さだからこそ、水風呂なしでも心地よいんだと思います。

ねとらぼ:日本でこのスタイルはかなりハードル高そうです(笑)。フィンランドの人たちはみんな外気浴が当たり前な感じなんですかね?

えんや:普通にされていますね。町のど真ん中のサウナの前でも、皆さんタオルを巻いて外気浴していました。

ねとらぼ:女の人も……?

えんや:もちろん! そこで変に意識する方が恥ずかしいという考えなんですよ。

ねとらぼ:サウナじゃない普通のお風呂はあるんですか?

えんや:お風呂はないですね。サウナとシャワーのみが一般的です。
※こばやしさんによると、老舗サウナだとシャワーよりかけ湯の方が一般的かも、とのこと

ねとらぼ:えええ、風呂好きとしてはちょっと困るところですね。

えんや:私も最終日あたりはお風呂が恋しくなってしまって、帰国直後小杉湯に直行しました(笑)。


●ARLAの多才なオーナーKimmoさん

ねとらぼ:オーナーはどういう方なんですか?

えんや:オーナーのKimmoさんは、元ミュージシャンで、議員さんで、映画を撮られていたりとめっちゃ多彩な人です。この秋からはアルラ以外のサウナ運営もはじめるそうです。

ねとらぼ:情報が多い。そんな人がなぜサウナのオーナーに?

えんや:サウナ好きの仲間と、ヘルシンキやニューヨークにノリでポップアップ的にサウナを置いたら、思いのほか反応があったんだそうです。それで、海外でも”サウナ=フィンランド”が浸透していたことに感動したそうで。そんな時ちょうど、SAUNA ARLAが閉鎖の危機にあって、それを受け継いだのが始まりでした。

ねとらぼ:そういえばフィンランドの公衆サウナも衰退しかかっていたって言ってましたね。日本も銭湯がどんどん減ってるし、確かに日本の銭湯と似てるかも。

えんや:そうなんです。遠くの国なのに同じことが起きていてそこも面白かったです。


●作者プロフィール
塩谷歩波 honami enya/イラストレーター
1990年生まれ。東京都出身。小杉湯所属。
インテリアコーディネーターの母と描いた住宅パースから建築の道を志す。早稲田大学建築学科に入学、地方都市の研究を経て建物と人の営みについて興味を抱くようになる。2015年、住宅設計で著名な某設計事務所に就職するも、過労により身体を壊す。休職中、医師の勧めで始めた湯治から銭湯の魅力を知り、喋らずとも温かみを感じられる銭湯という場がいつしか心の支えに。設計事務所で目指していた「誰かの居場所になる建物」としての役割を、銭湯が既に担っていたことに衝撃を受け、「銭湯に恩返しがしたい」と始めた都内の銭湯図解がネットで話題となる。2017年小杉湯に転職、ポスターや店内のデザインを担当している。好きな水風呂の温度は15度。

最終更新:4/15(日) 10:30
ねとらぼ