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知っていますか「オカリナの聖地」 楽器作家も太鼓判 兵庫・宍粟

4/15(日) 19:00配信

神戸新聞NEXT

 兵庫県宍粟市がオカリナ愛好家の間で「聖地」と呼ばれている。このほど同市の山崎文化会館であった「森の国オカリナフェスティバル」ではアマチュア奏者約200人が出演し、作家たちも手作りの逸品を直売。周辺には熊本や名古屋など県外ナンバーの車がずらりと並んだ。しかし、地元では聖地の認知度はいまひとつ。なぜファンは宍粟に集まるのか。理由を探ってみた。(古根川淳也)

 同フェスは地元グループ「森の国オカリナ合奏団」などでつくる実行委員会が主催し11回目。ロビーでは個人作家12人とメーカー6社がブースを構え、40ブランド以上の数百点が並んだ。全国から約430人が来場し、実際に吹きながら作家やメーカー担当者の説明を熱心に聞いた。

 広島県から車で3時間かけて来た女性(53)は「広島でこんなにたくさん売っている場所はない。作家さんの話を聞きながら試奏できるのも楽しみ」と声を弾ませた。

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 オカリナは土を焼いて作った笛で穴の大きさや音の感覚は一つ一つ異なる。実際に吹いて確かめるのが失敗しない選び方とされ、それが遠方からでも足を運ぶ理由らしい。

 しかも作家の手作り品は買える場所が限られる。そうしたブランドが多数集まり、自由に吹き比べできる催しは全国的にもあまりない。今回も約70人が泊まりがけで訪れた。

 日本を代表する作家、波多野杜邦さん(64)=神奈川県=は「ここは世界の最新情報が集まる場所。まさに聖地。日本のオカリナ界の発展は宍粟のおかげだ」と絶賛した。

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 周辺を探るうちに実行委の事務局を担う楽器店「テレマン楽器」(同市山崎町)に行き着いた。専門誌で「日本一の品ぞろえ」と評価される名店だ。

 同店の尾崎正明相談役(71)らは、オカリナが楽器として今ほど注目されていなかった十数年前から全国の作家を発掘し、商品を取り扱ってきた。専用の楽譜や練習グッズも開発。同フェスに各地から作家が参加するのも、同店の人脈があるからだという。

 祭典の来場者が「運営が素晴らしい」と口をそろえるのも特徴だ。会場の案内係は地元の愛好家で、出演者らへの心配りが行き届いている。同会館も運営に全面協力。販売ブースでそのまま試奏でき、出演者が会場周辺の屋外で練習できる開放感も人気の理由だという。

 福岡県で「博多オカリナフェスティバル」を開く矢原靖隆さん(40)は「宍粟のような祭典が目標で勉強に来るが、こうはいかない。イベントとしては全国一、二のレベルだ」。

 森の国オカリナフェスティバルは来年も4月ごろ開催の予定。宍粟では紅葉の名所で演奏会を開くなど「オカリナによる町おこし」も始まっている。

最終更新:4/15(日) 19:45
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