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「アサドは殺し続ける」 トルコ国境 シリア避難民訴え 

4/15(日) 7:02配信

産経新聞

 【キリス(トルコ南部)=佐藤貴生】米英仏による軍事攻撃が行われた14日、シリアと国境を接するトルコ南部キリスでは、戦火を逃れてやってきたシリアの避難民がそろってアサド政権を非難した。一方で、軍事攻撃はアサド政権側が兵器などを隠した後に行われたとして、不満の声も出た。発生から8年目に入ったシリア内戦で訪れた重要局面。祖国を離れた人々が注視している。

 キリスの国境検問所はしばしば車両が往来する程度で、普段と変わらぬ静かな風景が広がっていた。シリアの首都ダマスカスやホムスからは離れているが、国内各地からトルコに逃れる際の通過点となってきた。

 シリア北西部イドリブの出身で、キリスの避難民キャンプで暮らすマハムード・アブドラさん(35)は「アサド政権側が化学兵器を使ったのだとしたら、恐ろしいことだ」と言いながら、携帯電話の画像を示した。市街地の道路に戦闘機らしき航空機が身を潜めるように写っていた。

 避難民の間では、トランプ米大統領が攻撃は近いと示唆してから数日のうちに、政権側が航空機や兵器類などを基地から安全な場所に隠した-との情報を示す映像が広く流れている。

 英BBC放送は、化学兵器の製造・貯蔵施設の破壊の程度について、「今回の攻撃では不十分だ」とみる欧米の識者の分析を放映した。アサド政権軍が今も十分な戦闘能力を保持しているとすれば、1年前に米政権が行ったミサイルによる攻撃と同様、政権軍の方針に大きな変化を与えない恐れがある。反体制派に対し、欧米の軍事行動はアサド政権の戦闘姿勢に何ら影響を与えない-という心理を植え付ける公算も大きい。

 アサド政権側とその後ろ盾であるロシアとイランは、シリア国内の一部地域では地上と上空を支配している。長期に及ぶ内戦で着々と勢力を拡大してきた成果は、シリアにほとんど拠点を持たない欧米諸国の一時的なミサイル攻撃では崩れない、強固なものになっているようにみえる。

 ダマスカス近郊の東グータ地区は、政権側がほぼ手中に収めたとの情報もある。そうした中でアサド政権はいずれ、撤退交渉に応じて国内各地から退去した反体制派武装勢力が集結し、「最後の砦(とりで)」と位置づけられる北西部イドリブで大規模な戦闘を仕掛けるとみられる。

 イドリブから来たというシャバーン・ハティブさん(34)は「アサドは何人殺しても気にしない。大統領でいる限り、殺し続ける」と話し、早く政権を打倒すべきだと訴えた。しかし、そのときがいつやってくるかは見通せないのが実情だ。

最終更新:4/15(日) 7:02
産経新聞