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もう少し配慮が欲しかった 平昌パラ 元選手・永瀬充が取材

4/15(日) 6:11配信

北海道新聞

取材者として全会場を車いすで回る

 3月9~18日に開催された平昌(ピョンチャン)冬季パラリンピックを取材してきました。パラアイスホッケーGKとして4度、パラリンピックに出場しましたが報道の立場では初めてで、車いすで全会場を回り、貴重な経験ができました。元選手の報道関係者は少ないようで、国際パラリンピック委員会のweb版では「(ホッケーの)スティックをペンに持ち替えたNAGASE」と紹介されました。大会は日本勢を含め熱戦が続き、支えるスタッフたちが明るく活躍していました。一方で、障害がある観客らの移動手段の案内などには、課題を感じました。(永瀬充=北海道新聞パラスポーツアドバイザー、バンクーバーパラリンピック・パラアイスホッケー銀メダリスト)

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選手の発掘、若返りが急務と実感

 競技の取材は、東海岸沿いの江陵(カンヌン)で行われたパラアイスホッケーを担当しました。日本は2大会ぶりの出場で、道内勢は須藤悟主将(47)ら3人。41・9歳という平均年齢や、61歳のGK福島忍選手が注目されましたが、結果は5戦全敗で最下位の8位でした。

 試合後、取材スペースに指定されている「ミックスゾーン」で柵越しに選手や中北浩仁監督(54)に質問しました。選手時代は柵の内側から答える立場でしたが、今回は外側から、試合のポイントやプレーの意図などを尋ねました。取材相手は引退した3年前まで共に戦った仲間で、取材しながら激励もしました。

 初の表彰台に立った銅メダルの韓国や、決勝でカナダに逆転勝ちした米国などの試合は素晴らしく、興奮しました。日本が世界で戦うためには、選手の発掘や若返りが以前にも増して急務、と強く思いました。

列車の床面がホームより75センチも高く驚き

 競技以外の取材では、障害のある観客や報道関係者にとっての会場の使い勝手や、移動のしやすさなどを調べました。選手時代はバスで宿舎と競技会場の往復が大半でしたが、今回は多くのことに気づきました。

 まずは日本から会場へ。新千歳から空路で西海岸にある仁川(インチョン)に到着。江陵まで、整備された韓国高速鉄道(KTX)で移動しました。列車の床面がホームより75センチも高く驚きました。車いすの私は可動式の電動リフトで乗降しましたが、時間がかかりました。大きな荷物を持った人たちも乗り降りに苦労していました。江陵までは約3時間で、昨年訪れた際に4時間かかった高速バスより早く、車中は広くて快適でした。

 現地で苦労したのが、市街地と競技会場、競技会場と競技会場の間の移動手段の情報でした。移動手段は「選手・役員」「大会関係者」「報道関係者」「観客」に大別されて用意されていました。私は当初、報道用バスに乗ろうとしましたが、乗降口はステップ式で車いすでは無理でした。

 そこで、氷上競技の会場となっている江陵地区、雪上競技の会場になっている約40キロ離れた山間部の平昌地区を含め、複数の案内所を2日間尋ね回り、やっと、大会関係者用の車いす対応車を利用できることが分かりました。応対してくれたスタッフは皆熱心で親切でしたが、班の担当が異なると、対応車の詳細までは分かりませんでした。対応車は便利でしたが、予約しても、車を待つ場所や時間がはっきりしない状況がずっと続きました。

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最終更新:4/15(日) 6:11
北海道新聞