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元SEALDs 奥田愛基、いま明かす「本音」と再出発への思い

4/15(日) 11:38配信

ハフポスト日本版

政治の関わり方を広げたい

《せっかくイベントやるならNOって声をあげて終わりにするのは嫌だったんです。NOだけで終わらない、もっと開かれたイベントはできないのか。

デモに行く人とクラブに行く人、ファッションが好きな人との間に溝があるように思うんですね。それをどうにか超えようとする試みをずっとしてるわけですけど、

自分はどれも好きでよく参加している。デモが終わって、クラブに遊びに行くことだってある。

クラブにいったら、ヘイトスピーチが広がっているような国でも、クラブにいったら国境を超えていろんな人が同じ音楽で踊っている。もうみんな一緒に生きてるじゃんって。

これがリアルなんですよね。音楽の前ではちょっとした意見の違いとか、考えの違いなんて気にしないで、誰でも受け入れている。実際自分自身が悩んでるときに救われたって感覚もあります。

いろんな人たちが混ざることでエネルギーが生まれて、外に開かれた強いものになっていく。これって全部じゃないけど日本の社会運動が苦手にしていることだと思うんですよね。

社会運動だけの話じゃないかもしれませんが、同じジャンルで固まっていっても、外には開かれていかないじゃないですか。

デモに行く人が『クラブなんて...とか』、クラブを楽しむ人が『デモなんて...』ってもったいない。

音楽を聴く人も、社会を考えたい人も全部を混ぜていきたいんです》

ケンドリック・ラマーに学ぶ

例えば、と奥田さんはアメリカで絶大な人気を誇るミュージシャン、ケンドリック・ラマーの名前を挙げた。

ケンドリック・ラマーのヒップホップは過去の音楽的遺産を自分の音楽に取り込み、アメリカ社会を描き出すリアルな言葉を紡ぐ。社会的な背景、歴史、音楽、彼のファッションや立ち居振る舞い......。すべてが断絶せずに「カルチャー」としてつながっている。

聴き手もそれを受け止めて、支持をしている。

自分もカルチャーが作りたいのだ、と語る。インタビューのなかで奥田さんが何回も強調したのは「開かれている」、そして「考える」という言葉だった。

《カルチャーって日常や生活と地続きじゃないですか。

メディアが切り取るデモとリアルな現場は違っていて、本当はいろんな人がいっぱいいるんです。

有名なクラブのオーナーやミュージシャンが参加していることもある。

『どっから来たの?』とか『なんで来たの』なんて会話をしながら後ろのほうで参加している人、たぶん霞ヶ関の役所の人なんだろうけどマスクをつけたまま後ろの方でじっと立っているだけの人......。

それぞれに日常や生活があるけど、デモが起きている場所で交わっていく。

デモに参加している人はどうせ『反安倍政権』だろって声も聞くけど、まったく違いますよね。個々にいろんな事情がある。

自分だって、政策に反対の声はあげているけど、コールしながら、『この問題は安倍政権が退陣したところで解決しないよなぁ』と、もやもや考えていたことだってたくさんあります。

これが現実でしょ。一人の人間がそこにいるんだから。色々な葛藤もありつつ行動してる。

最近のアーティストって『わからない』とか『言えない』ってことをそのまま歌詞にしてる人が結構いる。

日和ってるって見方もあるけど、俺はこういうリアルな気持ちを切り捨てずにいたいって思うんですよ。どっちか立場を明らかにしろってところから始めるんじゃなくて、決めなくていいからまずは考えていきたい。ていうか、いろいろと考えてることぐらいは共有してたい。

だいたい、社会は複雑で、簡単にわかるわけないんです。すぐに日本の未来を変えられるとか、何かができるとはまったく思わない。

もやもやしていること、悩んでいること、わからないということだらけ。わからなくても、ダメでもいいんですよ。等身大で、だから考えるっていう場所を自分はつくっていきたい。》

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