ここから本文です

お使いのInternet Explorerは古いバージョンのため、正しく表示されない可能性があります。最新のバージョンにアップデートするか、別のブラウザーからご利用ください。
Internet Explorerのアップデートについて

ブルガリアの「移牧」をデータ化 帯広畜産大学の平田昌弘教授

4/15(日) 13:22配信

十勝毎日新聞 電子版

 帯広畜産大学の平田昌弘教授(51)=文化人類学=らの研究グループは「ブルガリア牧畜文化アーカイブ」を構築し、4月からインターネットで本格公開を始めた。戦争や政治構造変化などで崩壊した伝統文化「移牧」に関する写真資料約1600点を集めた。文化を後世に伝え、今後の研究に役立てる。

 ブルガリアは山の高低差を利用したヒツジの移牧が盛んだった。だが、バルカン戦争や社会主義化、欧州連合(EU)加盟などの急激な環境変化で、この100年で移牧文化は壊滅したという。

 貴重な移牧の記録を残そうと、ブルガリア国立民族学博物館と協力し、ブルガリア国内の写真資料を収集。2014年から約3年掛け、アーカイブ(記録保管所)を構築した。

 牧畜の季節移動や搾乳の他、山岳景観や食文化などの写真を公開。写真には、撮影場所や時期、当時の状況説明などを記している。100年前に撮影された写真には、山岳地帯で伸び伸びと過ごすヒツジの群れや、側で見守る羊飼いの姿などが映されている。祭日に実施するヒツジの毛刈り、社会主義時代に集団農場で使われた畜舎などの写真もある。

 平田教授は「伝統文化を保全し、次世代に伝えることは、これからの牧畜のあり方を考えるために重要。北海道・十勝農業のヒントが隠されているかもしれない」と話す。アーカイブ上で資料を募り、さらに充実させていく。

 アーカイブ(http://www.pastoralismbg.com/index.php)は日本語、英語、ブルガリア語の3カ国語に対応。三菱財団の学術助成を利用し、システム構築はホームページ制作などのデジタルグラフィックス(帯広)が担当した。(池谷智仁)

十勝毎日新聞