ここから本文です

お使いのInternet Explorerは古いバージョンのため、正しく表示されない可能性があります。最新のバージョンにアップデートするか、別のブラウザーからご利用ください。
Internet Explorerのアップデートについて

世界一流の海軍となるよう努力せよ」”中国最大規模”の観艦式が意味すること

4/15(日) 19:00配信

FNN PRIME

中国の習近平国家主席は、12日、南シナ海で行われた中国海軍「史上最大規模」の観艦式に臨んだ。観艦式には中国初の空母「遼寧」を含む48隻の艦艇と76機の航空機、1万人余りの兵士らが参加し、習主席は「海軍の現代化を進め、世界一流の海軍となるよう努力せよ」などと訓示した。

世界一流の海軍を目指す習近平

「進化した中国海軍…“半数以上は習氏の功績”」

中国メディアなどによると、中国海軍は過去に4回の観艦式を行ったことがあり、その都度「主役」が代わってきた。
1957年はロシアから輸入した4艘の艦艇、1995年はミサイル駆逐艦、2005年も同じミサイル駆逐艦、2009年は原子力潜水艦、今回は空母というわけだ。
空母以外の艦船を見ても、大型化、多様化、高性能化は著しく、防衛関係者から見ても「相当立派な装備」だったという。

また、中国国防省の発表によると、検閲を受けた艦艇のうち半数以上は、2012年共産党大会以降に配備されたものだという。つまり、これらは習氏が共産党トップに就いた以降に配備されたものだということを意味し、まさに海軍力強化を掲げる習氏の功績を示したものと言える。

「なぜ今?観艦式の狙いとは」

何故このタイミングで観艦式を行ったかといえば、様々な分析があるが、国際会議「ボアオアジアフォーラム」に出席するため、習氏が海南島を訪れたタイミングに合わせたもので、必ずしもここ最近の動きに対するものではないとみられる。

一方で、南シナ海問題などで牽制を続けるアメリカなどを意識しているのは間違いない。海軍力を強化し、海洋進出を図る習政権の意図は明確で、その決意を国内外に示したものとも言える。

国営テレビが視察の様子を繰り返し何度も放送し、新聞各紙もほぼ全紙一面トップ級という扱いを見ると、実は国内向けアピールにもかなり重点を置いているようにも見える。

「台湾海峡で実弾演習…“狭すぎ海域”の意味は」

また、中国当局は、台湾海峡で18日に実弾演習を行うことも公表した。
中国海事当局が公表した演習実施海域によれば、台湾の支配下にある金門島のすぐ近くで行われる予定だ。
これも台湾を後押しする姿勢を示すトランプ政権や、独立志向の蔡英文政権へのけん制を狙ったものと見られる。

一方で、船舶立ち入りを禁じた演習実施海域を見ると南北に18キロ、東西8.7キロであり、外交筋によると海軍の演習としては非常に狭く、「大砲の砲弾がはみ出るくらい」の範囲しかないという。
つまり、南シナ海の観艦式に出てきた大型艦船がそのままやってきて大規模な実弾演習を行うとは想定しづらいというのだ。

台湾海峡に関しては、けん制する意図はあるものの、本格的に威嚇するつもりもなく、今回はいわば観測気球的な動きである可能性がある。

権力を固めた習主席が、悲願である台湾統一に本腰を入れるとの見方もあり、今後も海軍力を背景とした圧力をかけつつ、台湾出身者への優遇策など硬軟織り交ぜた形で、蔡英文政権への揺さぶりを続けるものと見られる。

(執筆:FNN北京支局長 高橋宏朋)

最終更新:4/15(日) 19:00
FNN PRIME