ここから本文です

お使いのInternet Explorerは古いバージョンのため、正しく表示されない可能性があります。最新のバージョンにアップデートするか、別のブラウザーからご利用ください。
Internet Explorerのアップデートについて

片岡仁左衛門、「役との別れ」と「殺しの美学」語る

4/15(日) 14:00配信

スポーツ報知

 片岡仁左衛門(74)が、東京・歌舞伎座「四月大歌舞伎」(26日まで)で4代目鶴屋南北作の通し狂言「絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)」に出演中だ。惜しむ声もある中、一世一代と銘打たれ、今回で見納め。次々に人を殺すタイプの異なる二つの悪人を一人二役で演じ分けている。仁左衛門が92年から演じてきた「役との別れ」や「殺しの美学」について語るとともに、今月共演している長男・片岡孝太郎(50)に父親の素顔を聞いた。(構成・内野 小百美)

【写真】演じることについて語る片岡仁左衛門

 うり二つの2人。子どもの命も平気で奪う冷酷無比な「左枝大学之助」と、身軽で強欲な「立場の太平次」。さまざまな目的を理由に次々に人を殺していく。仁左衛門は「菅原伝授手習鑑」の菅丞相(かんしょうじょう)のような高潔な人物も評価され、極悪非道な敵役でも多くの当たり役を持つ。観客の多くは、二枚目だが性根が悪人の役を指す「色悪」に酔いにきている。

 「善人より、いろんな悪役の方が楽しいし、おもしろい。出ずっぱりで体力もいる。大阪松竹座(15年)が最後と思っていた。今回『どうしても』と。『じゃあ、これっきりやらないよ』と言ったので、松竹が『一世一代』と付けたのであって。私が言い出したわけではないのね」

 平成以降、この役を演じているのは仁左衛門ただ一人。寂しさや未練はないのだろうか。

 「あります。まだまだ伸びしろが残っている役だと思うから。役者は、年を重ねれば重ねるほど良くなっていく。一方で体力的な衰えは避けられない。その兼ね合いが難しい。何度も演じるといっても、お客さんには一度きりの舞台。恥ずかしくないものを25日間連続してお見せすることを考え、最後と決めたのです」

 仁左衛門といえば前名、孝夫時代の20歳から演じ、当たり役にしてきた近松門左衛門作「女殺油地獄」での与兵衛が有名。油まみれになっての殺しの名場面は特に知られているが、09年6月(歌舞伎座)で見納めに。後日、シネマ歌舞伎の舞台あいさつなどで「一世一代は寂しいけれどホッとする部分もある」と“役の全う”について触れたことがある。

1/3ページ

最終更新:4/15(日) 17:15
スポーツ報知