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<静岡県警>初の女性署長「被害者の不安解消までが事件」

4/16(月) 9:05配信

毎日新聞

 ◇掛川署の三原博美警視

 静岡県警初の女性署長として、留置管理課長だった三原博美さん(56)=警視=が掛川署長に就任した。これまで数々の“女性初”を経験し、草分け的存在としてキャリアを積んできた。しかし、三原さんに気負いはなく「これからも自然体で仕事を続けたい」と話す。【古川幸奈】

 三原さんは「人の役に立つ仕事がしたい」と警察官を志した。就職した1980年は全国的にも女性警察官が珍しい存在。「寿退社」の欠員を埋める形での採用で、数年ぶりの「婦人警察官」誕生に警察学校の入学時からマスコミの注目が集まった。

 交番勤務などを経験。同僚と結婚後、92年に出産した。男女雇用機会均等法や育児休業法が制定され、ちょうど女性の社会進出の機運が高まり始めた頃だった。子育てに悩む時もあったが「ここで辞めるのはもったいない」。そう思い、家族の協力を得ながら家庭との両立もさせてきた。

 2003年、幹部階級の警部に女性として初めて昇任。静岡中央署の地域課長を任された。「周りにどう言われても惑わされるな。自然体で行け」。男性上司からの言葉に勇気づけられ、「自然体で誠実かつ丁寧に」を心がけるようになった。

 その後、藤枝署副署長や鉄道警察隊長などを歴任。犯罪が多様化する中で、女性警察官の果たす役割は大きいと考える。「性被害に遭った女性の気持ちを理解できるのは女性だけ。逮捕したら終わりではなく被害者の不安を解消して初めて事件が終わる」。

 署長として、これからは街全体を見守る立場に。「市民の安心安全を守る責任は増えるけれど、地域との関わりも深くなる。すごく楽しみ」

 ◇捜査部門などでも活躍の場拡大

 1986年の男女雇用機会均等法の施行以降、当直勤務が解禁されるなど女性の職域が広がった。警察学校では男女が同じクラスで学ぶようになり、99年の改正後は呼称も「婦人警察官」から「女性警察官」となった。

 女性活躍推進法が施行された2016年には、機動捜査隊に女性特命捜査係「桜」が結成。女性が関係する事件などに対応し、県内に3カ所ある女性専用留置所では女性看守が24時間交代で勤務している。マタニティー制服も新しくなり、警棒の軽量化など装備品への配慮も進んだ。

 ただ、今年4月現在、県警の警察官全体に占める女性の割合は約9.5%、幹部級の警部以上は8人にとどまる。

 県警は21年までに女性の割合を10%、警部に占める割合を3%にする目標を掲げており、警務課の川口勝次席は「採用活動でも、女性が活躍できる職場だとアピールしたい」としている。

最終更新:4/16(月) 9:05
毎日新聞