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高額抗がん剤の分割使用に指針 安全性考慮「2回まで」

4/16(月) 7:55配信

産経新聞

 ■厚労省、薬剤費圧縮見込む

 厚生労働省が「オプジーボ」などの注射用抗がん剤の複数回使用に関する手引書を策定したことが15日、分かった。使用回数を「2回まで」と定めた。ガラスなどの瓶にゴム栓をした容器(バイアル)に入った抗がん剤を使用した後の残液は廃棄することが多いが、医療費が財政を圧迫する中、高額の抗がん剤の複数回使用により、薬剤費圧縮の効果が見込まれる。

 複数回使用する医療機関が一定数ある中、厚労省が手引書をまとめたのは初めて。安全性に配慮した上で指針を示した形だ。

 手引書によると、対象はバイアルを開けても保管期間内に有効成分が分解しないなどの「安定性」が見込まれる製剤に限るとした。対象薬の種類は各病院で事前に決定しておくことを求めており、無菌調製を行う。3回以上使用した場合、抗がん剤の漏れる量が増える可能性があり、使用回数は2回までと定めた。

 抗がん剤の中には発がん性が証明されたものがあり、抗がん剤を扱う医療従事者の染色体異常も報告されている。このため液体の抗がん剤は慎重に扱う必要があり、手引書では閉鎖性の高い「曝露(ばくろ)防止用閉鎖式薬物移送システム」の使用が望ましいとも明記した。

 保管期間については、保管環境に応じて(1)当日内(2)2日間(3)7日間-の3つに分けた。同時にバイアルのゴム栓部分に滅菌シールを貼り、密閉容器に入れることを推奨している。

 厚労省は複数回使用を禁止も推奨もしていないが、(1)バイアルの取り違え(2)採取量の間違い(3)使用期限を超過しての使用-などのリスクを指摘している。また、医薬品の添付文書の多くには、安全性の観点から残液を廃棄するよう記載している。

 ただ、昨年10月から今年3月の間に厚労省が行ったアンケートによると、医療機関291施設中80施設(27%)が抗がん剤を分割使用していた。廃棄分に相当する金額が年間数百億円に上るとの試算もある。自民党の行政改革推進本部の医療費見直しチームは昨年7月に残液解消に向けた対応を求めていた。

最終更新:4/16(月) 7:55
産経新聞