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<日中関係>安保では緊張継続

4/16(月) 22:22配信

毎日新聞

 日本政府は日中平和友好条約締結40周年に当たる今年中に日中関係を飛躍的に改善することを目指している。ただ、沖縄県・尖閣諸島の領有権を巡る緊張が緩和される見通しはなく、自衛隊は海洋進出の動きを強める中国軍への対応に追われているのが実態。関係が改善されても、安全保障上の懸念が直ちに消えるわけではない。

 「戦略的互恵関係のもと、さまざまな分野で関係を発展させたい」。安倍晋三首相は16日、「日中ハイレベル経済対話」を終えた王毅国務委員兼外相を首相官邸に迎え、そう語りかけた。王氏も「中日関係を正常な軌道に戻す好機にしたい」と語り、双方が友好ムードの演出に努めた。

 安倍首相は5月9日に中国の李克強首相も招いて日中韓首脳会談を開催することを調整。その後、首相が訪中、習近平国家主席の来日を実現し、日中首脳の相互訪問を軌道に乗せたい考えだ。

 李氏来日の際には自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を避ける「海空連絡メカニズム」の運用開始で合意する方向。首相と王氏も東シナ海を「平和・協力・友好の海」とする原則論では一致した。

 ただ、日中関係に改善の機運が出てきた後も、中国公船による尖閣諸島周辺の領海への侵入は止まっていない。中国側が領有権に関する主張を取り下げることは想定しにくく、関係が改善されても、中国公船による領海侵入は続くのが確実とみられている。

 また、中国軍は太平洋への進出の傾向を強めており、2016年12月には空母「遼寧」が太平洋を航行。自衛隊は、日本海側だけではなく太平洋側でも中国艦艇への対応を強いられている。

 中国との関係が冷え込んだまま、中国の軍備拡張などが進めば、日本を取り巻く環境がどんどん悪化するのは必至。日本が中国との関係改善を急ぐ背景には、北朝鮮対応という喫緊の課題があるなか、中国との安全保障上の緊張はできるだけ緩めておきたいという狙いもある。首脳往来などが実現すれば、首脳レベルで懸念を伝えることが可能になる。尖閣周辺海域への領海侵入についても「中国公船の活動を止めることはできないが、関係が改善すれば少なくとも現状レベルに抑えておくことにはなるだろう」(政府関係者)という声がある。【田辺佑介、川辺和将】

最終更新:4/16(月) 22:59
毎日新聞