ここから本文です

お使いのInternet Explorerは古いバージョンのため、正しく表示されない可能性があります。最新のバージョンにアップデートするか、別のブラウザーからご利用ください。
Internet Explorerのアップデートについて

記者会見1日2回は多いのか 菅官房長官が見直し示唆 米国と比べると…

4/16(月) 9:45配信

産経新聞

 安倍晋三政権のスポークスマンである菅義偉官房長官(69)が原則として朝夕2回行っている記者会見の見直しを示唆した。これを聞いた野党は早速、学校法人「森友学園」をめぐる財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題などを念頭に、「記者に突っ込まれるのが嫌な案件が多すぎて減らしたいのか」などと一斉に批判した。菅氏は「1日2回は海外でも例を見ない」と指摘するが、実際、米国などと比べて官房長官の記者会見は多いのだろうか。

 「(1日2回の)会見は時代の変遷とともに変えていくべきではないか」

 3月28日の衆院内閣委員会。希望の党の寺田学衆院議員(41)が菅氏にこう質問を投げかけた。これに対し、菅氏は「2回は海外でも例を見ない。そうしたことを含め、これから検討したい」と述べ、前向きな姿勢を見せた。

 その日の午後に行われた記者会見で改めて記者に見直しについて聞かれた菅氏は「(寺田氏から)質問というより、考え方を表明していただいた」と述べ、寺田氏が民主党政権で首相補佐官を務めたことを挙げて「官邸のそうした仕事を十分に理解した上でのご発言。大変ありがたい申し入れだった。じっくり検討していきたい」と説明した。

 ただ、具体的な検討については「今日は提案をいただいたばかりであり、時間をおいてじっくりと検討していきたい」と述べるにとどめた。

 こうした菅氏の発言にかみついたのが、財務省の文書改竄などをめぐり攻勢を強める野党だ。

 翌29日、立憲民主党の辻元清美国対委員長(57)は「よっぽど菅さんもお疲れなのか、記者に突っ込まれるのが嫌な案件が多すぎて減らしたいのか、どちらかでは」と厳しく批判した。「答弁は虚偽かもしれない、出してくる決裁文書も改竄している、情報公開の窓も閉めてしまう。やりたいのなら、おやりになったらどうか。それで国民が納得するのか」と当てこすった。

 さらに、同日の記者会見では、ある記者が米ホワイトハウスのサンダース大統領報道官(35)の記者会見に触れ、「会見は1日1回だが、例えば3月7日は20分以上、質問数は50回以上、記者の質問を全く打ち切らずに答えている」として菅氏を追及した。

 ただ、米国が“情報公開”に積極的だとは一概に言えなさそうだ。

 ワシントン駐在の特派員によると、サンダース氏の記者会見は「必ずしも毎日ではない」とのことで、3月はおおむね週2~3回ペースだった。

 記者会見は通常は20分程度だが、時間がくれば容赦なく打ち切るケースもあり、「記者が食い下がっても『時間がない』と次の質問者を指名する」という。

 そもそも、菅氏は「世界で官房長官、大臣がこのような形で1日2回やっているということの例はない」と説明している。大統領報道官は閣僚ではなく省庁の幹部クラス。先進国では、閣僚が毎日記者会見すること自体が珍しく、そう考えれば、むしろ日本の官房長官の1日2回は多いと思われる。

 確かに官房長官は、政府の公式見解を発表し、“政府の報道官”の役割を担っている。同時に、内閣の補助機関として首相を補佐・支援する内閣官房の閣僚であり、「天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴う式典準備委員会」の委員長を務めるなど、省庁間にまたがる政策をかじ取りする。内閣官房報償費(官房機密費)の管理も重要な仕事だ。菅氏の場合、沖縄基地負担軽減担当相も兼務している。

 日本でいつから官房長官が1日2回の記者会見を始めたのか、官邸報道室に聞いても正式な資料がなく、はっきりしない。ただ、古参の職員によると、30年以上続いており、かつては1日3回の記者会見を行っていた官房長官がいたという話もある。

 官房長官の記者会見は、内閣記者会が主催しており、実際に回数削減を行うには記者会の了解が条件になると思われる。今のところ、そうした声は出てきていないようだ。 (政治部 田村龍彦)

最終更新:4/16(月) 9:45
産経新聞