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仮想通貨はなぜ不安なのか。未来のお金(マネー)を考える

4/16(月) 21:20配信

投信1

最近、ビットコイン価格の乱高下もあり、「仮想通貨」が世間を賑わせています。たとえば、サウジアラビアの中央銀行であるサウジアラビア通貨庁(SAMA)は、国境を越えた決済を改善するために、仮想通貨リップルネットワークの活用を開始するそうです。

一方、漠然とした不安感も漂っています。先月、金融安定理事会(FSB)の議長を務めるイングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁が20カ国・地域(G20)財務相らに宛てた書簡で、仮想通貨はある時点で金融システムの脅威となる可能性があると指摘しました(出所:3月19日付けブルームバーグ)。

そこで今回は、お金(マネー)の未来はどうなっていくのか、あらためて考えてみたいと思います。

すでにお金(マネー)は単なる電子データ

そもそもお金(マネー)とは何でしょうか。日本ではまだ現金決済が根強いので、紙幣(日銀券)をイメージするかもしれません。また、一般に「政府がお金を刷る」という言い方があるので、日銀が紙幣を刷るとお金(マネー)が生まれるという漠然とした誤解もあるかもしれません。

非常にざっくり言うと、近代国家では、お金(マネー)は「信用創造」という形で銀行が作り出しています。つまり、誰かが借金をすると、それによりお金が生まれるということです注1
。銀行預金が貸し出され、その反転によって生じた預金がさらに貸し出されて再び預金になるという形で預金通貨(=電子データ)が膨張するのです(少し長くなりますが、詳しくは注1の説明をご覧ください)。銀行は一定の現金準備を保有しなければなりませんが、それは信用創造機能を発揮しているわけです。当たり前のことではありますが、ご興味がある方は参考文献をご覧ください注2
。つまり、すでにお金(マネー)とは電子データだといっても良いくらいです。現実には日本国内に流通している紙幣・貨幣は、お金(マネー)全体の1割程度です。今日のお金(マネー)の主要形態は預金が預金のままで支払手段としてお金の機能をはたす「預金貨幣」という電子データなのです。

注1: 齋藤壽彦(2002年)『信頼・信認・信用の構造ー金融核心論ー』p.171による解説は以下です。「(1)いまある人がA銀行に現金で100万円を預金したとする。(2)A銀行は支払準備金として例えば10%にあたる10万円を残して90万円を企業Pに貸出す。(3)貸出を受けた企業Pはこの90万円を商品の代金として企業Qに支払う。(4)企業Qは自分の取引銀行であるB銀行にこれを預金する。(5)B銀行はこの中から10%の9万円を支払い準備として除いて残りの81万円を貸出す。こうして次々に預金から貸出を行っていくと、A, B, C・・・などの銀行全体では、最初に預けられた100万円の現金をもとに、貸出によって900万円の預金通貨(=電子データ)が創られ、預金総額は1,000万円に拡張される。」

注2:たとえば、イングランド銀行(英中央銀行)の季刊紙(2014年第1四半期)に『Money creation in the modern economy』というわかりやすい論文があり、これはおすすめです。

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最終更新:4/16(月) 21:20
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