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ツアー初優勝が待たれるJGTO期待の大型新人

4/16(月) 7:50配信

AbemaTIMES

 昨年4月の中日クラウンズを前にして、スタート表を見た星野陸也は驚いた。何と、予選ラウンドで自分が青木功、ジャンボ尾崎と同組になっているではないか。

「自分でいいんでしょうか」と戸惑った星野だったが、「一生の思い出に残ると思うので、嬉しいです」と、そのラウンドを宝物にしようと切り替えた。

 ジャンボ70歳。青木74歳。そして星野は20歳(いずれも当時)。ファイナルQTをトップで通過した星野だが、中日クラウンズはQTランクのカテゴリーまで出場資格は降りて来ないため、主催者推薦での出場だった。主催者推薦も、ゴルフ界の重鎮二人との組み合わせも、この新星に寄せる期待の大きさを表しているようにも思えた。

 2017年の星野は、1月に行われた日亜共催のシンガポールオープンで6位タイ、ミャンマーオープンで9位タイと幸先のよい滑り出しを見せていた。この時点で、星野は488万円余りを稼ぎ、小平智と並んで賞金ランクは11位タイ。日本人選手だけならトップだが、もちろんこの金額では初シード獲得は、まだ見えて来ない。試合出場をより確実にするため、星野はチャレンジトーナメント(現AbemaTVツアー)にも意欲を燃やしていた。

「できれば優勝したいし、勝てなくても上位に入れば、チャレンジランク上位の資格で、来年の試合出場権が獲れる」と考えていた星野に、ちょっとしたアクシデントが起きた。4年間愛用していたドライバーのヘッドが破損したのだ。何本か試してみても、なかなか自分のイメージに合う球筋が出ない。そんな不安のなかで迎えた3月の開幕戦、Novil Cup2017だったが、コースを見て少しほっとした。会場のJクラシックGCは7206ヤードと長い上に、星野が想像していたよりもコースは広かった。「この広さならドライバーが多少曲がっても、絶好調のアイアンで攻められる」と星野は思った。予選2日間を、星野は5アンダーの4位タイで通過。首位とは1打差だ。

「最終日の15番を終わったところで、トップとの差が3打ぐらいあったので、16番パー5で、『ここでイーグルじゃないとトップに届かない』と思ったんです。そうしたら、ドライバーが330ヤードぐらい飛んで5メートルに2オンしました」

 このホール、フックしてからスライスするスネークラインを読み切ってイーグルを奪取。17番パー3をパーで凌いで迎えた18番438ヤードのパー4は、強烈なアゲンストでこの日の最難ホールだ。

「残りが190ヤードもあったので、パーでもいいと思って6番アイアンでセンター狙いの低い球を打ったんです。それがピン横10メートルに乗って、タッチを合わせてパットしたらジャストタッチで入ったんです」

 これで星野は首位グループから1打抜け出て、2部ツアーとはいえプロ初優勝を果たした。その勢いで国内開幕戦の東建カップに臨んだ星野は、初日に66をマークして単独トップ。最後は29位タイに沈んでしまったが、ツアー初優勝が待たれる大型新人であることを証明した。

【久保田千春/ゴルフダイジェスト社専属編集委員】

最終更新:4/16(月) 7:50
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