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消石灰 色で効果確認 畜舎消毒に最適 量産・商品化めど 北海道・室蘭工業大

4/16(月) 7:07配信

日本農業新聞

 北海道室蘭市の室蘭工業大学は、口蹄(こうてい)疫、高病原性鳥インフルエンザなど家畜の伝染病を防ぐ新素材「多機能粒状消石灰」の量産と事業化にめどを付けた。色の変化で消毒効力が分かる可視化を実現。効果の持続期間もこれまでの粉末に比べ2倍となり、用途に応じて粒状消石灰の硬さとサイズを最適化することも可能にした。特徴評価に関する意見やデータの蓄積を基に改良を加え、2020年までに普及と商品化を目指す。

 防疫に使う粉末消石灰は散布しても風などで飛散したり、消毒効果がまだあるのか実感できなかったりする課題があった。

 そこで、同大学応用理化学系学科の山中真也准教授らは粉末消石灰に改良を加え、(1)粒が青色から赤紫色に変化することで効力を「見える化」(2)効力を粉末の35日から75日に延長(実験室測定値)(3)粒状にすることで飛散しにくい──などを実現した。

 効果を実証するため、3月から北海道白糠町の酪農家8戸と羊農家2戸にモニターを依頼した。1年間、週1回の間隔で畜舎出入り口などに散布。色の変化と専用のキットで水素イオン指数(pH)を測定するなど、資材の効力や使い勝手などを調査する。

 生産体制を構築するため企業と連携し大学内にパイロットプラントを設置、日量2トン、年間400トンの量産化を可能にした。19年度はさらに対象を広げ、北海道450戸、宮崎県350戸の農家に配布して大規模な実証試験を行い、事業化を進める計画だ。

 事業の研究総括を務める山中准教授は「今回の実証試験で試作品の課題を洗い出す。使いやすさを追求して、家畜防疫の徹底に寄与したい」と話す。

日本農業新聞

最終更新:4/16(月) 7:07
日本農業新聞