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人間が作れない自転車の作り方

4/16(月) 12:55配信

ホウドウキョク

ホウドウキョク

人間とコンピューターの共同制作によって、人間だけでは想像もつかなかったようなデザインを考える。こうした手法は「ジェネレーティブ・デザイン」と呼ばれている。

サンフランシスコにあるオートデスク社は、ジェネレーティブ・デザインの先端を行く企業で、サンフランシスコ市内に工房を構えている。

ナイキやソニー、パナソニックなどの大企業と様々なプロダクトで協力しているほか、スタンフォードなどの大学関係者、スタートアップ、デザイナーやアーティストなど、常に多くの人が工房で研究開発をしている。

ものづくり工房は一般には公開されていないが、今回、特別に社内を案内してくれた。

中に入ると、大型の3Dプリンターなどがたくさん並んでいる。朝9時という少し早めの時間帯に訪れたが、すでに様々なジャンルのデザイナーやエンジニアが集まって、それぞれ試作品を作り始めていた。

立体像を作るアーティストや、東京五輪で使うヨットを設計している人などもいた。こうした違うジャンルの人が集まって話し合うことで、新しいものが生まれていくのだという。

「様々な人がプロジェクトを持ってきて、まずはそれを作ってみる。そのフィードバックが私たちに返ってくるので、また次の新しいものが生まれるんです」とヴァネッサさんは語った。

工房にはひとつの自転車が置かれていた。ジェネレーティブ・デザインで生み出された自転車だ。

スタイリッシュでおしゃれではあるが、人間でも考え出せそうなデザインにも見える。しかし、本当に優れているのは内部のデザインだ。

本体のフレームの中は、金属が詰まっているわけではなく、空洞でもない、メッシュのような軽くて強い構造になっているのだという。

メッシュと言っても、幾何学的なつくりではなく、まるで細胞のような形になっていて、実際の使用シーンを考えて、どこから力が加わっても大丈夫な構造になっているのだという。

「軽くて丈夫な構造」という機能を自転車に合わせてデザインされた設計。デザイン画を元に、内部の構造を決めていくのと全く違うアプローチだ。

しかし、見えない内部の構造を人間の手だけで作り出すことは不可能。

これらのプロトタイプを生み出すことを可能にしたのが、工房にいくつも備えられた最新の3Dプリンターたちだ。

ひときわ大きな3Dプリンターは、コンピューターで数値制御ができる日本製で、「今のところは世界最新モデルで、北米にはひとつしかないの。だから、私たちの誇りね」とのこと。

3Dプリンターとひとことで言っても、種類や用途は様々。

精巧に、速く、というのはもちろんだが、最近のモデルは、違う素材を組み合わせる機能を備えていて、新たな試作品づくりに役立っている。

内部の一部だけ色や素材を変えた球体や、硬さや触り心地が端に行くにつれて少しずつ変わっていく棒状の部品など、実際に触れてみると、かなりの驚きがある。

以前は、リサーチがメインだったというが、最新設備と共同研究する人たちによって、自分たちのミッションが変わってきているという。

「ここを拠点にいかにモノを作り、外部の環境を使って新しいものを生み出していくか。それが私たちの使命です」

ここからどんな製品やサービスが生まれるのか、注目される。

最終更新:4/16(月) 13:46
ホウドウキョク