ここから本文です

都バスの乗客数トップ5系統とは 乗り場には長い列、でも「儲かる路線」とは限らない?

4/16(月) 16:11配信

乗りものニュース

なぜ黒字額小さい? 「王40」、その実態は

 東京都交通局は「王40」の支出額が多い理由について、「運行距離が長く、運行に必要な人件費などの経費が多くかかるためです」といいます。それに対し、たとえば江東区内を走る黒字額トップの「東22」、2位の「都07」については、「江東区内における南北方向への移動はバスが中心となっており、1運行あたりのご利用されるお客様が多いです。路線も『王40』に比較して短く、効率的な運行が可能で、収支がよいといえます」とのこと。ちなみに5系統を距離の長い順に並べると、「王40」約11.1km、「都02」約10.4km、「東22」約8.1km、「都07」約6.8km、「都01」約5.5kmです。

 都営バスは一部の路線を除き、基本的に大人210円(ICカード206円)の均一料金ですので、運行の途中で乗客が入れ替われば入れ替わるほど収入が増えます。途中の鉄道駅や主要スポットで入れ替わりがあるほか、たとえば「東22」などは、錦糸町駅~東京駅丸の内北口間の全区間を走る便よりも、江東区内を南北に結ぶ錦糸町駅~東陽町駅間のみを走る便のほうが多くなっています。このように、同じ系統のなかで地域の需要に応じた運行をし、効率的に収入を増やすこともできるのです。

 一方「王40」はどうでしょうか。この系統のダイヤは、全区間運行が基本です。実際に池袋駅東口から乗ってみると、京浜東北線と東京メトロ南北線、都電荒川線が接続する王子駅前(北区)でやや入れ替わりはあるものの、その後は各停留所で近隣住民と思しき人がぽつぽつと降りていく程度。終点3つ手前の西新井大師前(足立区)か、終点である東武スカイツリーライン(伊勢崎線)と大師線の西新井駅まで乗り通す人も少なくありませんでした。

 池袋駅と西新井駅は、鉄道で移動する場合に最低でも2回乗り換えが必要です。それをショートカットするルートとしても、沿線住民の足としても機能している一方で、長距離のわりに途中での乗客の入れ替わりが少ないこともあり、ほかの路線と比べるとやや効率が悪いのかもしれません。

 ふだんからこのバスを利用している王子地区在住の30代女性は、「どの時間帯に乗ってもたくさんの人が乗っています。本数も多いのですが、池袋駅前の乗り場にはいつも長い列ができているので、座って帰りたい場合は1本見送ることが多いです」といい、需要の高さがうかがえます。仮にこの系統が、途中で乗客がひんぱんに入れ替わっているならば、乗車人員も収入額もいまよりさらに跳ね上がっていることでしょう。

乗りものニュース編集部

2/2ページ