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首つった中1男子、直前に部活顧問から叱責される…新座市立中 遺書なく動機不明、保護者「公表やめて」

4/16(月) 22:13配信

埼玉新聞

 埼玉県新座市立中学校1年の男子生徒=当時(13)=が今年3月、同校舎内で自殺したとされる問題で、男子生徒が校舎トイレ内で発見される直前、加入していた部活動のイベントを巡り、部活の顧問から叱責(しっせき)されていたことが16日までに、関係者への取材で分かった。ただ、遺書はなく同市教委が男子生徒の家庭環境に課題があるとみていたことから、顧問とのやりとりが動機に結び付いたかどうかは判明していない。今のところ、いじめに関する事実は把握されておらず、市教委は「今後も関係者から事情を聞き、原因を調査したい」としている。

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 市教委など関係者らによると、3月19日午後3時20分ごろ、同校1階の男子トイレ個室で、男子生徒が首をつっているのを部活動顧問の男性教諭が発見。119番通報するとともに、同僚教諭とともに自動体外式除細動器(AED)による心肺蘇生を施した。男子生徒は救急車で病院に搬送されたが、午後5時半に死亡が確認された。

 男子生徒は同日午前中の授業を受け、午後2時すぎから校庭で部活の練習をしていた。しかし、2日前に開催された同部の3年生を送る会に欠席していたため、顧問が理由を尋ねたところ、ふて腐れて「部活は面倒だ」などと答えた。顧問は「それなら辞めれば」などと話し、職員室にいるもう一人の顧問に言ってくるように伝えた。

 その後、男子生徒は校庭から姿を消したが、戻ってこないことを不審に思った顧問が職員室を2度にわたり確認。男子生徒が職員室を訪ねていないことが分かり、校内を捜索。鍵の掛かった男子トイレの個室を発見し、上からのぞき込んだところ、倒れている男子生徒を発見した。

 市教委によると、死亡が確認された後、男子生徒の保護者に経緯を説明して謝罪した上、自殺の事実を公表することを伝えたところ、保護者は「息子は部活が好きで、顧問も信頼していた。自殺したと思いたくない。直前の顧問とのやりとりも含め、公表はやめてほしい」と依頼したという。

 男子生徒の家庭に課題があるとみていたため、小学生の頃から特別な配慮が必要な生徒として市教委に報告されていたことやいじめに関する情報がなかったことから、市教委は公表することを断念。事故後の全校生徒や保護者への説明では、当日の経緯と死亡の確認だけにとどめたという。

 男子生徒の自殺について、同校の校長は「学校として何かが足りなかったのかもしれない」と自責の念を強調。金子広志教育長は「教諭らが生徒の側に立って話を聞くことが大切。今後はそうした指導をしていきたい」と話した。

最終更新:4/16(月) 22:31
埼玉新聞