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司会交代の重圧経験 井ノ原の「あさイチ」最高の引き継ぎ

4/17(火) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

コラム【今週グサッときた名言珍言】

「どうですか、皆さん。違和感しかないでしょう。お互いさまです」(博多大吉/NHK「あさイチ」4月2日放送)

 2010年から始まったNHK朝の帯番組「あさイチ」。V6の井ノ原快彦(41)と有働由美子アナ、解説委員の柳澤秀夫のトリオが抜群のチームワークで番組を支え、「日本の朝の顔」となった。しかし、今年3月で3人一緒に番組を降板。司会はお笑い芸人の博多華丸・大吉と近江友里恵アナに交代となった。その新司会就任初日のオープニングで大吉が語った言葉を今週は取り上げたい。

 大吉は「慣れるまではホントに、お互いに我慢のしどころだと思いますので。長い目でみていただければ幸いでございます」と続けた。けれど、違和感は早々に払拭されたように思える。

 イメージが定着した番組を基本的な内容自体は変えず、司会者を変えて成功させるのは並大抵のことではない。これまでも、さまざまな番組がさまざまな理由で司会交代を行ってきた。その成功例のひとつが、テレビ東京の「出没!アド街ック天国」だろう。

 1995年から始まった番組は20年間、愛川欽也が司会を務め人気を博していた。だが、本人の体調悪化により降板。あまりに愛川のイメージが定着していたため、誰が後任の司会者に選ばれたとしても、ある程度の批判や不安視は免れない状況だった。

 だが、新司会者に井ノ原快彦が抜擢されたというニュースが報じられたとき、多くの視聴者は「なるほど!」「そうきたか!」と、その見事なキャスティングに膝を打ち、称賛した。

 もちろん、それでも井ノ原にとっては大きなプレッシャーはあっただろう。けれど、新司会が本命視された番組レギュラーで、ジャニーズ事務所の元先輩の薬丸裕英のサポートもあり、初回から井ノ原が「僕がちょっとジタバタしてたら、よろしくお願いします」とシブがき隊の持ち歌に掛けて言うと、今度は薬丸が「そしたらみんなでWAになって踊ろうよ!」とV6の持ち歌に掛けるやりとりで、すぐに番組を自分のモノにしたのだ。

 その苦労とプレッシャーがよく分かっているからだろう。新司会陣をゲストに迎えた井ノ原司会の「あさイチ」最終回(18年3月30日)。「引き継ぎ」をテーマに掲げ、井ノ原は視聴者にこう呼びかけた。

「“なんちゃらロス”とかって、よく言われるじゃないですか。なかなか切り替わるって難しいと思うんだけど、3日で忘れる、ホントに。前のことって、どんどん忘れた方がいいですよ、皆さん。その方がより良く、毎日を暮らしていけるから」

 この気遣いから2週間。早くも司会交代の違和感を払拭できたのは、井ノ原らによる最高の引き継ぎがあったからだろう。

(てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)