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凸版、DNPの印刷2強が手がける半導体材料「フォトマスク」の課題

4/17(火) 10:20配信

投信1

 凸版印刷、大日本印刷(DNP)は言わずと知れた印刷業界の大手2社だ。この印刷2強が半導体材料で重要な部材を手がけているのはご存知だろうか。半導体製造に欠かせない、フォトマスクと呼ばれる回路形成のための「原版」を両社とも生産しており、このフォトマスク市場では大きな存在感を示している。

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インテル、サムスンなど半導体大手は内製志向強く

 フォトマスクは半導体チップの回路をシリコンウエハー上へ転写する際に用いる回路原版であり、リソグラフィー(露光)工程の重要部材だ。2社は印刷技術で使った微細加工技術を応用し、長年半導体用フォトマスクを手がけている。両社ともフォトマスクに限らず、エレクトロニクス分野で多くの事業を進めており、リードフレームや液晶用カラーフィルターなどの製品を展開している。

 電子デバイス産業新聞の調べによれば、2017年の半導体用フォトマスク市場は、前年比7.5%増の3433億円(16年は1ドル=109円、17年は同112円で試算)となり、5年連続でプラス成長を果たした。メモリー分野の好調に加え、ロジック/ファンドリー向けも17年後半から回復し、特に外販マスクメーカーの業績を下支えした。

 特に2000年代に入ってから、フォトマスク業界では大きな事業環境の変化が起きている。具体的には顧客である半導体メーカー自身がフォトマスクを内製しているのだ。

 しかも、内製を志向する企業がインテルやサムスン電子、TSMCといった大手企業ばかりで、外販フォトマスクメーカーにとっては、この内製市場の拡大が大きな悩みの種となっている。内製市場は17年ベースで63%にまで拡大しており、凸版やDNPといった外販メーカーのシェアは徐々に低下している。

 それでも、17年は両社ともにプラス成長を果たした。外販メーカーにとって主要顧客の台湾UMCや米Global Foundriesは不振に陥っているが、これをカバーしてくれたのが内製メーンの半導体メーカーからの発注(オーバーフロー分)とみられている。特に韓国サムスン電子はDRAMやNANDフラッシュなどメモリー分野の好調により、自社のフォトマスク製造キャパシティーが逼迫。ロジック/ファンドリーといった非メモリー向けフォトマスクが外部に出てくるかたちとなった。

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最終更新:4/17(火) 17:25
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