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心の病気に強くなるために知っておきたいこと

4/17(火) 20:45配信

All About

大脳辺縁系、前頭葉、海馬……。普段の日常生活では、あまり使われないような言葉だと思いますが、心の病気を神経科学的側面から理解するためには、大変重要な脳の部位です。

ここでは、話が少々専門的になりますが、心の病気をより深く理解するために役立つ脳の基礎知識を詳しく解説いたします。

◆心の病気の背景には大脳辺縁系に不調がある事も

大脳辺縁系は、大脳の表面に広がる厚さ数ミリの層である大脳皮質の内側にあります。大脳辺縁系は海馬、脳弓、扁桃体など、脳内の複数の部位から構成されていますが、これら大脳皮質、扁桃体、海馬などがイメージされやすいように、まずは大脳の構造をごく簡単に説明します。

大脳は主に神経細胞と、神経細胞間を連絡する一種のワイヤーである神経線維から構成されています。神経細胞が脳内で存在している部位は実は狭い範囲に限られていて、なかでも大脳皮質が脳内で神経細胞が最も密集している部位。

例えれば、タマネギの一番外側に神経細胞が分布していて、その内側では神経細胞間を連絡するワイヤーが大部分を占めるようなイメージで、その一番外側の大脳皮質で知覚や思考、さらには随意運動といった脳の高次機能が行われています。

次に、大脳辺縁系を構成する扁桃体と海馬ですが、それぞれの名前の由来は、それらの形状から来ています。まず、扁桃体の扁桃とはアーモンドの和名です。扁桃体の形状はアーモンドに似ています。また、海馬は、海の生物であるタツノオトシゴに、その断面が似ている事から、その名が付けられました。

大脳辺縁系では大脳皮質などからの神経路が複雑に交錯しており、大脳辺縁系の機能の詳細には不明な点も少なくありませんが、海馬が人間の記憶に深く関わっている事はよく知られています。

例えば交通事故などの頭部外傷で、海馬が 損傷されてしまうと、その損傷の程度によっては、過去の記憶の一部を喪失してしまうような深刻な記憶障害が現われる可能性もあります。

大脳辺縁系の機能は多様ですが、人間の情動や衝動の制御にも深く関わっており、もしも大脳辺縁系のこうした機能に何らかの問題が生じてしまうと、うつ病や統合失調症など、心の病気のリスクも高まりやすくなります。

実際、統合失調症の中には大脳辺縁系の神経学的機能に何らかの問題が生じていると考えられるケースもあり、例えばMRIなどの画像検査によって、大脳辺縁系を構成している海馬や扁桃体などのボリュームが減少しているといった所見が見つかるケースもあります。

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最終更新:4/17(火) 20:45
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