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悩んでいる子どもが前向きになる!「モノ」を使ったコーチング

4/17(火) 14:20配信

ベネッセ 教育情報サイト

コーチングのプロ、石川尚子さんが子育てに役立つコーチング方法を伝授いたします。

 春となり、また、受験の報告を聴かせてもらう時期がきました。嬉しい報告もあれば、残念ながら、そうではない報告もあります。先日、高校を卒業したばかりのMさんの報告は、どうやら後者のほうでした。
 Mさんは、第1志望、第2志望からは合格を得られず、唯一合格した第3志望の大学に、仕方なく入学することを決めたようです。「もう人生、終わりましたよ」とかなり落ち込んでいました。

「モノ」を使って質問してみる

 しばらく、「これからどうしたら・・・」と悩んでいるMさんの話を聴いていたのですが、ふと思い立って、テーブルの上に置いてあったキャンディをつまんで、こんな質問をしてみました。

「Mさん、ここに、3つの種類のキャンディがあるんだけど、レモン、ストロベリー、オレンジの3種類。どれが好き?どれから食べたい?」
「え?うーん、今は、レモンって気分かな」
「じゃあ、ここに、第一志望A大学に入ったMさんがいるとするね」
レモン味のキャンディを1つ、Mさんの目の前におきました。
「次は、どれがいい?」
「えー?!第2志望ってことですか?やっぱり、ストロベリーかな?」
「これは、第2志望B大学に入ったMさんね」
 レモン味の隣に、ストロベリー味のキャンディを置きました。
「じゃあ、今日のところは、これがC大学に入ったMさんということにするね」
オレンジ味のキャンディも並べて置きました。
「今、Mさんは、ここにいるとして、それぞれ、4年後はどうなっているのかな?何が違うのかな?」
 正直、あまり深い意図はなく、少し俯瞰して人生を見てもらえたら、という気持ちで、キャンディを使ってみました。

 Mさんは、じーっと、キャンディを眺めていましたが、こんなことを言いました。
「将来、やりたいことは決まっているので、どれを選んでも私は、多分、そこに向かっていると思います。高校生の私は、レモンが美味しいかもって思ったかもしれないけど、実際に食べて見たら、オレンジも美味しいかもしれませんよね。
 キャンディには変わりないですよね。今回は、私の努力が足りなかったので、ここに行くことになったけど、レモンでもオレンジでも、自分ががんばるかどうかですよね。4年後、やっぱりレモンにしとけばよかったって思わないように、今度はもっとがんばればいいんですよね!」

 私が想定していた以上の言葉に、深い感動を覚えました。なぐさめたり、励ましたりしなくても、ちょっと客観的に考える機会を作れば、自分で省察し、前を向ける力をMさんは持っていました。

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