ここから本文です

お使いのInternet Explorerは古いバージョンのため、正しく表示されない可能性があります。最新のバージョンにアップデートするか、別のブラウザーからご利用ください。
Internet Explorerのアップデートについて

研ナオコさん・片頭痛と橋本病、突然だるさに襲われ…

4/17(火) 12:12配信

読売新聞(ヨミドクター)

 「ベッドに倒れ込んだ後は、全く覚えていなくて……」

 2007年10月、米・シアトル。チャリティーコンサートを終えてホテルに戻ると、ひどいだるさに襲われた。両足には、赤い点が広がっていた。翌朝にはだいぶ体調が戻り、ロサンゼルスでのステージもこなして無事に帰国した。

 皮膚トラブルやだるさにはその後も、悩まされた。かぶれやニキビのない自慢の肌だったのに、目の周りの湿疹がひどく、メイクで隠した。気力がわかず、休日は自宅のソファに横になっていた。

 片頭痛は10代からで市販薬で乗り切っていた。薬の量が増え、耳鳴りやめまいが伴うようになった。しかし、元々、ギリギリまで我慢する性格だ。歌もバラエティーも、全力投球。苦しんでいることは、気づかれなかった。

 10年秋、転機が訪れた。音楽家・宇崎竜童さん、作詞家・阿木燿子さん夫妻と共演した。1975年のヒット曲「愚図」を提供してもらって以来の付き合いだった。

 「最近ずっと変なの」

 吸い込まれるように夫妻の楽屋に直行し、前置きなく切り出した。宇崎さんは「いい先生がいる」とすぐに連絡をとってくれた。

 ずっと抱え込んでいたつらさをなぜ、あの時、相談したのか。

 「勘が働いたのかな。昔から阿木さんには、他の人にはうまく伝わらないことを、すぐ理解してもらえた。そんな仲でもあるし」

 勘は当たった。

体のあちこちで起こる不調、検査で納得

 パソコン画面に、何本もの波が映し出された。初めて見る自分の脳波だった。

 2010年11月、東京都内のクリニック。宇崎竜童さん、阿木燿子さん夫妻に紹介されて、東京女子医科大客員教授で、脳神経外科医・清水俊彦さんの診察を受けた。

 「脳波の揺れが大きく、頭全体に広がっています」

 脳が常に興奮している状態だ。長年の片頭痛持ちの人によくみられるという。

 頭痛は、脳の興奮を起こす。市販薬で抑えているのは、表面上の痛みだけ。水面下では脳の興奮状態が慢性化して、めまいや耳鳴りなど様々な症状を引き起こす。頭痛も、ダラダラとした重い痛みに変わっていく。

 意外な事実もわかった。血液検査の結果、甲状腺の病気の疑いがあるという。

 同大病院で精密検査を受けて、「橋本病」と診断された。体が甲状腺を異物とみなして、甲状腺に慢性的な炎症が起こる。甲状腺からのホルモン分泌が減ると、全身の代謝が鈍り、様々な不調が出る。だるさや肌荒れもその一つだ。

 片頭痛同様、甲状腺の病気も女性に多い。甲状腺ホルモンの分泌に支障が出ると、頭痛も悪化しやすい。

 「寝ているのに体は休まらなかった。不眠も、脳の興奮状態が続いていたからと聞いて納得しました」

 体のあちこちで起こっていた不調が糸でつながっていくような感覚だった。

1/2ページ