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【Beyond 2020(12)】夢と現実の狭間に立つ若手漁師の今とブレない覚悟

4/17(火) 17:04配信

東北復興新聞

漁業生産組合・浜人/漁師 阿部勝太

1986年、宮城県石巻市に漁師の息子として生まれる。高校卒業後、仙台や東京で5年間生活。その後、故郷の同市北上町の十三浜に戻り、ワカメ漁師になる。東日本大震災後、壊滅的な被害を受けた漁業と地域の再生に奮起。漁業生産組合・浜人(はまんと)を立ち上げ、一般社団法人東の食の会やヤフーなどと組んで商品開発やプロモーションなどを積極的に展開。三陸の若手漁師らと協力して一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンを設立、代表に就任。漁業を「儲かる産業」へとイメージを変え、後継者を育成しようと斬新なプロジェクトを数々打ち立てている。

ー”あれから”変わったこと・変わらなかったことー 通販、商品開発、シェアハウス。挑戦の7年間

あの日から、とにかくあらゆることが変わり過ぎた。家や友人と遊んでいた場所から、漁港や船、資材などまですべて津波で流され、浜や地域の景色は変わり果てた。そんな絶望の中で、自分自身や家族、友人のため、さらに大きく言えば浜や東北のために僕にできること。それは、漁業の再建しかない。そう胸に誓ったことを思い出す。

「漁業を、楽しくて儲かる産業にしたい」。そのときから僕はこれまでとは圧倒的に違うモチベーションで、従来の漁業の常識を覆すような挑戦を必死の思いで続けてきた。浜の仲間たちと漁業生産法人・浜人を立ち上げ、新たにネット通販を始めたり、浜を出て消費者との対面イベントに臨んだり、ときには都心の百貨店と商談したりと販路をどんどん開拓した。さらに、一般社団法人東の食の会とヤフーとタッグを組んで、オリジナル商品も開発した。

また、2014年にはヤフーや三陸の若手漁師とともに一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンを設立。「カッコいい、稼げる、革新的」を意味する「新3K」をコンセプトに掲げ、従来の漁業のイメージを変え、さらに後継者を育成するためのプロジェクトを数多く仕掛けている。例えば、漁師を目指す若者が宿泊するためのシェアハウス(計4カ所)を運営したり、漁師の技術を身につけてもらうための研修プログラムを開催するなどしている。また最近では、漁師がモーニングコールするサービスも話題を集めた。

「楽しく、儲かる漁業に」。その一心で、とにかく新しいことにどんどんチャレンジしながら駆け抜けてきた7年間だった。実際に浜人の売上げは大きく増えるなど、一定の手応えを感じることができている。

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最終更新:4/17(火) 17:04
東北復興新聞