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猫の食欲不振や嘔吐…病気をトイレで発見 アプリで排尿回数を管理、開発進む

4/17(火) 10:14配信

西日本新聞

北九州市が開発企業支援

 猫の主要な死因の一つに挙げられる「腎不全」。食欲不振や嘔吐(おうと)、体重減などの症状がじわじわと進行し、最悪の場合には死に至る病気だ。こうした猫の異変を家庭で早期発見し、治療に生かしてもらおうと、さまざまなものをインターネットでつなぐIoTと人工知能(AI)の技術を生かした猫用トイレの開発が、北九州市で進んでいる。

⇒【画像】開発が進むスマートトイレ「TOLETTA」。体重と排尿の回数から猫の体調の変化を把握できる

 猫用トイレ「スマートねこトイレ TOLETTA(トレッタ)」の開発に取り組むのは、ペット関連サービスの「ハチたま」(東京)。地域の新事業創出を狙う北九州市の「北九州でIoTプロジェクト」に選ばれ3月、同市小倉北区に、商品の量産化を視野に開発拠点を開設した。市は、材料費や交通費支援で最大100万円補助する。

 「猫の腎不全の治療で最も大切なのは、早い段階で発見すること」。開発担当のエンジニア広山篤志さん(26)は強調する。猫用トイレは、猫がトイレに入るたびに体重と排尿の回数を自動計測する。腎不全の症状の一つに「多尿」があり、広山さんは「日々の排尿の回数を知ることで、異変を察知できる」という。

AIで個体を識別、複数の猫の管理も可能

 IoTを活用し、実測したデータを専用のスマートフォンアプリで確認。猫の状態を24時間把握できる。発光ダイオード(LED)照明とカメラを内蔵し、AIで個体を識別でき、複数の猫を飼っている家庭も利用可能だ。

 腎不全の猫の診察を年間数百件こなす博多北ハート動物病院(福岡市博多区)の江坂幸敏獣医師は「腎不全は早期発見が難しい病気。完治は非常に困難で、症状をいかに緩和させるかが重要だ」と指摘。猫用トイレについて「家族の一員である猫の体調管理に役立つ。動物愛護の観点から、飼い主の意識の変化も期待できる」と話す。

 8月8日発売予定。広山さんは「ものづくりの街、北九州発のトイレで多くの猫が長生きできるよう、役に立てればうれしい」と話している。

 本体価格2万5千円(税別)。専用アプリは月額サービス使用料が必要。

=2018/04/17付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:4/17(火) 10:38
西日本新聞