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<熊本地震>支援から啓発、方向模索 現地の活動「伝えたい」 佐賀女子短大ボランティア部

4/17(火) 8:54配信

佐賀新聞

 熊本地震の被災地支援に取り組む若者が、佐賀県内にもいる。地震をきっかけに結成された佐賀女子短期大学(佐賀市)のボランティア部「Sun-Kissed(さんきすと)」。イチゴ農家の再建を手伝うなど被災者を支えてきた。熊本が復興に向かい、卒業でメンバーが入れ替わる中で、活動をどう続けていくのか。模索が始まっている。

 熊本地震「前震」から2年の節目を3日後に控えた11日。ボランティア部のメンバーが、地震の発生時刻に合わせて黙とうするよう呼びかけるチラシを学内で配った。新部長の2年生中村萌実さん(19)は「地震のことを忘れないでほしい」との思いを込めながら、学生に手渡した。

 ボランティア部は2016年の地震直後に発足。募金活動や現地での農業ボランティア、仮設住宅で暮らす住民の支援など幅広く活動してきた。昨年7月の九州北部豪雨の被災地でもボランティアに取り組んだ。

 南阿蘇村のイチゴ農家野田政輝さん(57)のハウス再建では、昨年2月のハウス建設から、9月の約6トンにも及ぶプランターへの土入れ、約6千株の苗定植に協力した。学生たちの後押しもあって、12月下旬には観光農園「ベリー樹ベリー」の再開にこぎ着けた。

 活動をリードしたのが、熊本県長洲町出身の前部長組脇えりかさん(24)。故郷での大地震にいてもたってもいられず、ボランティアを始めた。イチゴの作業などでは体力も求められたが、「きついと感じたことはなかった」。佐賀市で保育士として働く今も、被災地に心を寄せ続ける。 

 被災地では復興が進んでいるように見えるが、組脇さんには「影響はまだ残っている」と映る。胸の内に悲しみを押し込めているだけかもしれない。「心を開いて話せる相手になることも大切」と感じている。

 新年度に入り、2年生7人は不安を感じながら勧誘を始めたが、チラシ配りには1年生が数人参加してくれた。中村さんは心強さを感じつつ「周りでは、地震の記憶が薄れた人が増えてきた」との懸念も募る。熊本のことを忘れないための活動に、まずは力を注ぐ。

 メンバーとのミーティングで、中村さんは地震で友人を亡くした熊本の大学生の話を思い返していた。災害が誰の身にも降りかかる可能性があることを、痛切に感じたという。「短大や佐賀県内での防災のために、私たちの経験を生かせれば」。支援から啓発へ。ぼんやりとだが、方向性が見えつつある。

最終更新:4/17(火) 10:30
佐賀新聞