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なぜ半値になるまで損切りできなかったか?--成長株投資の大失敗から学んだ教訓

4/17(火) 10:40配信

ZDNet Japan

今日のポイント

すばやい損切りを徹底していたのに、半値になるまで売れなかった昭文社
昭文社は「成長の3条件を満たしている」と思い込んだ
ずるずる下げる小型株は、どんな事情があろうと、いったん「売り」

 これら3点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

すばやい損切りを徹底していたのに、半値になるまで売れなかった昭文社

 このコラムでは、筆者が25年間、日本株ファンドマネージャーをやってきた経験から、個人投資家の皆様に、役立つと思う話を時々紹介している。今回は、筆者が「成長株投資」で大失敗した話をご紹介する。

 こうしたコラムでよく、大成功した話を紹介する人がいる。筆者も、いろいろ上手く売買した話しをしたくなることもある。ただし、本当に役に立つのは、大成功した話より、大失敗した話だと思う。大失敗をなくすことが、長期的な資産形成には重要だからである。なぜ失敗したか、実例を知ることは役に立つ。

 筆者は、20代から始めて、50代になるまで、1000億円以上の日本株ファンドを運用していた。大型の割安株を中心にポートフォリオを組みながら、小型成長株に分散投資していたのである。

 大型割安株では、堅実経営で安定的に高収益を上げているにもかかわらず、不人気で、株価が割安になっている銘柄を選んで投資していた。じっくり長期投資して、投資価値が見直されるのを待つ戦略だ。

 一方、小型成長株では、投資テーマに乗り、短期的な株価上昇が期待できる銘柄を選んでいた。小型成長株は、値動きが荒いので、失敗したら早めの損切りを徹底していた。保有している小型成長株が、突然、急落するときは、理由を考える前に、問答無用の売りを出していた。理由は後からわかることが多く、わかってから売っていたのでは、遅すぎるからだ。

 すばやく損切りすることに自信があったので、勢いよく上がっていく成長株に飛び乗ることもできた。高値づかみと気づいたら、すばやく売ることを徹底していたことが、長期的な好パフォーマンスを維持するために重要だった。したがって、投資した小型株が半値になるまで持ち続けることは、ほぼあり得なかった。

 ところが、そんな筆者が小型成長株で大失敗したことがある。それは、2000年に投資した昭文社(9475)だ。値下がりが続き、半値になるまで保有を続けてしった。ただ、持っていただけでなく、下がる過程で何回か買い増しし、最後にまとめて損切りするとき、大きな損失が出た。「下がる小型株は、問答無用で損切り」を信念としていた筆者としては、とんでもない失態だ。

昭文社(9475)の株価推移:1999年3月~2001年12月

 なぜ、筆者はずるずる値下がりが続く昭文社株をすぐ売らなかったのか? 昭文社が、将来大きく成長すると確信していたことが敗因である。思い込みが激しかったので、間違いに気づくのに時間がかかった。

最終更新:4/17(火) 10:40
ZDNet Japan