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「輪島カブーレ」に能登ヒバで絵巻 金沢美大出身作家が作品

4/18(水) 1:17配信

北國新聞社

 輪島市河井町で18日に開所する複合施設「輪島KABULET(カブーレ)」の壁面に、金沢美大大学院を修了した作家2人が、能登ヒバを使って輪島をイメージした幅18メートルの作品を完成させた。3月に国重要無形民俗文化財に指定された海女漁や、キリコ祭りなどを表現した「一大絵巻」で、美大出身者が制作活動で地域社会とつながる「アートファクトリー」構想の最初の作品となる。

 作品は、ともに金沢市在住の現代美術作家武田雄介さん(32)、画家菊谷(きくや)達史(さとし)さん(29)が手掛けた。学生時代の2人を指導した真鍋淳朗教授(63)が、輪島カブーレを開設する佛子園(白山市)にシンボルとなる作品制作を提案し、建設に関わった企業が資金を提供した。

 作品は能登ヒバの木材を組み合わせ、御陣乗太鼓や輪島が漁獲高5年連続日本一となったフグ、帆を広げて日本海を進む北前船なども表した。輪島カブーレによると、地域のお年寄りが住宅街に突如現れた作品に驚き、立ち止まって見入っている。

 武田さん、菊谷さんは、金沢市問屋町1丁目の空き倉庫に設けられた「問屋まちスタジオ」で、制作や作品発表に取り組む。真鍋教授がアドバイザーを務める同スタジオでは、輪島カブーレの壁面作品を第1弾として、若手の美大OB、OGが地域社会に関わる作品を手掛ける「アートファクトリー」構想を進める考えだ。

 武田さんは「普段は制作に木材を使わないため、自分にとっても新しい挑戦になった。作品が輪島で話題になっていると聞いてうれしい」と話した。真鍋教授も「能登ヒバの色や風合いが、日光や雨風で変わっていくところも注目してほしい」と期待を込めた。

 輪島カブーレは、デイサービスや短期入所などの福祉施設と、温泉施設、そば店、カフェなどからなる。近隣住民は無料で温泉を利用できる。

 市中心部に点在していた空き家・空き地を活用した。世代や障害・疾病の有無にかかわらず共生する拠点として、2014年度に内閣府まち・ひと・しごと創生本部から「生涯活躍のまち」先行モデルの一つに採択され、佛子園と市、青年海外協力協会が開設準備を進めてきた。

 開所セレモニーは18日午後1時半から行われ、伝統芸能の輪島まだら上演や、太鼓やダンスなどのステージ発表がある

北國新聞社

最終更新:4/18(水) 1:17
北國新聞社